我々は意味の中に生きている。意味の無い水曜どうでしょうはおもしろい

人生に意味なんて無い。

のに、意味がない人生だからこそ、人生に、意味という色付けしようと、あくせくして、その生き様が人生を彩っていくというのに、それを忘れて、意味を、ひたすら意味をつけようとして、意味のないものは悪だとして、意味があることだけをしようとして、我々は常日頃生きている。

だけど、だからこそ､意味のないことに我々は愛着を抱く。

それは趣味だ。意味がないことをしたい。意味がないことをしているところを見たい。だから『水曜どうでしょう』は面白い。

徹頭徹尾意味のないことをしている。一応、役者であるとか、芸能プロダクションの社長であるとか、肩書きを持った若者たちが、意味のない旅に出て意味のない会話を交わし、意味のないホテルに泊まり意味のない面白いことをしている。

これを見る人々は、たまさか意味のない時間に身を浸して、意味のない面白さを心ゆくまで味わっている。

だから水曜どうでしょうはおもしろいのだ。無意味をずっと味わえる