2022年3月2日~3日 ヤクルトー日ハムOP戦感想 新庄マジックをいち早く体験
昨年日本一の我らが東京ヤクルトスワローズなのですが、オープン戦はここまで4試合で1勝2敗1分け。とても順調とは言いがたい展開。
高津監督も「このままでは勝てない、開幕したら大変なことになる」と危機感を隠さない。
2日、3日の札幌ドームでの日ハム戦は、BIG BOSSこと新庄監督の采配をいろいろ目の当たりにする結果に。
2日はこちらは8安打するも走塁死、盗塁死でチャンスを潰すと逆に守備でエラーが出たあとタイムリーポテンヒットの1失点で敗戦。
3日は初回の押し出しの1点のみで、途中石川が万波にソロホームランを浴び同点引き分け。
ヤクルトは情けない。
3日は引き分けたとは言え、得点は押し出しの1点だけで、それも18歳のピッチャー根本と、育成ルーキーの速水のバタバタっぷりでもらっただけの点。
打線が冷え切っているのはまだ3月だからと信じたい。去年の疲れがぬけきっていないのかなあ。村上も大振りでボールが前に飛んでいかない。まあまだ3月だからと信じたい。
両試合ともとくに感じたのは日ハムの外野守備意識の高さ。1球ごとに守備位置が変わるシフトや、2日のライトフライタッチアップから中継がうまく3塁タッチアウトといったプレー、さらに3アウト目が外野フライでイニングが終わると、外野手は必ずと言っていいほどバックホームの練習をするという変わった取り組みも。
もともとセンター五十幡の守備範囲の広さや外野守備を2021年の交流戦でさんざん味わったヤクルトだったけど、この2試合はその進化系を見せられた気持ち。
チェンジ時のバックホームは半分パフォーマンスだとしても送球はいずれも新庄監督がこだわる「低い送球」で、外野守備の名手として名を馳せた新庄が秋キャンプのときから選手に伝えていたた意識付けが、試合中も徹底されているのが嫌でも見て取れる(ランナーに対しては抑止力にもなるだろうなあ)。
まだオープン戦だからというのもあるだろうけど、試合中にはいわゆる「本職」ではない守備位置にもバンバンつかせる。選手名鑑と見比べながら試合を観ていたけど、「この選手どこだよ!」とペラペラめくる手が忙しかった。日ハムファンも展開の予測がつかなくて刺激的なんじゃないかな。
極めつけは3日の試合の最後のバッター。2ストライクになってから代打を出すという常識はずれの采配で、変えられた郡はやや憮然とした表情でベンチに戻っていったみたいだけど、新庄采配、とにかく予測がつかない(自軍の選手すら)。
GAORAの「イッツゴーンヌ」実況も合わせてあれに一年付き合わされるパ・リーグファンが若干気の毒になるような“くせ”の強い2試合だった。
よそから見るにはおもしろい。
日ハム、新庄マジックがいい方に転べば2022年パ・リーグの台風の目になるかも。