明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

細田監督表彰式&特別上映会へ行ってきました

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細田守さん(アニメ監督)、故郷・上市町で栄誉表彰 - KNB WEB>
http://www2.knb.ne.jp/news/20100620_24437.htm

というわけでこの前の日曜日、
富山県上市町で行われました細田守監督の栄誉町民表彰式&特別上映会へいってきました。
会場は「北アルプス文化センター」。
入口に腕を組んで(キリッ って感じで立っている人は友達
でもなんでもない知らない人です。

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会場ホールの外には、
簡単に「アニメ(映画)のできるまで」がわかる、
原画やレイアウトなどの展示があったり。

上2枚はキャラクターの表情を描いた設定用紙。
下は画面の流れをざっと書いている「絵コンテ」と呼ばれるもの。
生資料…お宝…(その筋の人にとっては)。

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映画でもよく出てくる座敷のレイアウトは2m以上!
栄おばあちゃんがなぎなたを手に取って大立ち回り、
「わびすけ、今ここで死ね!(名ゼリフ)」
というところの座敷。


上市町長から表彰される細田監督↓
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まず町長の話から。
「昔細田監督のお母さん(町長の3学年下だった)から、
『うちの息子は勉強もせずに漫画ばっかり描いていて…ちょっと言ってやってくれませんか』、
と相談されたことがある。
細田監督は42歳、まさに働き盛りの年齢で、映画監督としてはまだ駆け出し、
新人と言ったレベルだそう。
これからますますのご発展をお祈りしたい」

続いて細田監督のあいさつ↓
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「まだまだ映画監督としては駆け出し者で、何かを成し遂げたというわけでないのですが、
こういった賞がいただけるのも、すでに他界しているのですが、父母を含めた皆さんのおかげ。
本当にありがとうございます」

拍手。

いったん舞台を片付け直して、
細田監督が中学生の質問に答える「細田監督に聞け!」というコーナーへ。
事前に募集していたらしく、中学生の質問、親からの質問、応援のメッセージなどが読まれた。↓
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質問
・この映画はイケル! と思ったタイミングは?
→公開後。これまで「家族」はともかく「親戚」をテーマにした(アニメ)映画はなかった。
それでも公開したあと、いい評判を聞いていけるな、と思った

・キャラクターを作るときモデルはいる?
→身近な人。「遠くにいる人」を作っても、うまくいかない。

・背景などに上市が写ることは?
→特別これ、という場面は無いけど、
何かを描くとき自分の中にあるものからリアリティを作り出さなければいけない。
だから必然的に、その(ふるさとの)エッセンスが自然と出ていると思う。
(司会「映画を見ると、あっ、なんだか見たことがあるような風景だな、と思うときがあります」)。それはかなり高度ですね。

・映画は作るのにどれくらいの時間がかかりますか?
→この『サマーウォーズ』の場合、3年ですね。
前作の『時をかける少女』が06年夏に公開されて、『サマーウォーズ』が09年夏公開ですから、
まるまる3年かかっています。
あの~、中学生の君たちにとって、
3年間というのはとてつもなく長い時間に感じるでしょうけど(中学生うなずく)、
大人になると本当に時間というのは短く感じるようになって(会場うなずく)、
あっという間です(笑)。

・おこづかいはいくらですか?(中学生のする質問かこれw)
→昔のですか、今のですか?w 今のはまぁ~… 
大人と言うのは子供のときから考えればとんでもない額を受け取っているもので…(言いよどむ)。
ええと、「おこづかい」って飲みに行ったりほしいものを買ったりするお金じゃないですか。
そういった意味で言うと、僕は趣味も無いですし、CDやDVDを買ったり、ご飯やお酒を飲みに行くのも、
この「映画監督」という職業の場合、「仕事に使う」ということでこれは「必要経費」になるんですね。
なのでお小遣いは僕は「無い」です。

・上市を舞台にした映画を撮ることは無いの?
→富山の人、金沢の人(金沢美術工芸大学なので)に会うたび言われるので、何かできないかなぁと考えてはいる。
気を長くしてお待ちいただければと思います。

・子供のころ好きだったアニメは?
→アニメは『銀河鉄道999』と『ルパン三世 カリオストロ』が好きだった。
文集を書くときに宮崎監督と演出のりんたろうさんの名前を挙げて、
「こういうようなアニメを作る人になりたい」と書いていた。↓
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いまや世界的に有名な大監督になられた宮崎駿さんだが、当時名前を知っている人はそういなかった。
まぁ僕はそのすごさを見抜いていたわけですが(笑。
そのとき、担任の先生に「この名前はどう読むんだ」と聞かれて、
「ハヤオです」と答えたことがあって、それ(先見の明)は僕のちょっとした自慢(笑。

・司会「中学一年の山本くん……のお父さん、からのメッセージです」
→「あっ、山本○○くん? ああ~覚えてますよ! 当時VHSもなかったし高くて買えなかった。
お小遣いは1500円でした。だから同級生の山本君の家でVHSを使って見せてもらっていたんです。
……商品なんですけどね笑」。

↑『サマーウォーズ』出てくる電器屋のおじさんのモデルに?w 山本君がいなかったら映画監督・細田守はいなかった!
…かもしれないw

・親からの質問
「子供に『勉強をしろ!』と無理強いしてでも勉強させるべきでしょうか?
それとも子どもの好きにさせるべき?」

→あの~、確かに僕が子供の頃は先ほども言われたとおり勉強しなかったんですが(笑、
今になって思うとやはり昔もっと勉強していればよかったと思う。

なんというか、能力が高いからチャンスがくるんじゃなくて、
チャンスがきたときに高い能力を発揮しなければならない(場面が来る)。
そのときのために、基礎力というか、自力をつけておく必要がある。
だから勉強はさせたほうが、将来子供のためにもなると思います。

でも、子供に明確にやりたいことがあるのであれば、それは反対しても無駄です(笑」

・監督から中学生へのメッセージ
最後に言いたいのは、あの、この上市という町の外には東京とか、
日本、さらにいえば世界という、広い世界があって、その広い世界に、
この上市という小さな町が確かにつながっているということです。

けれどもその広い世界にある幸せと言うのは、上市でも感じられる「幸せ」と大体同じなんです。
上市には無い幸せと言うのはその外の世界にもあるものではなくて。
だからこの上市という町、今自分がいるところをよく観察してほしい。
そこにある幸せは、世界中どこの人も感じる幸せだから。

そのあと上映会へ。
おじいちゃんおばあちゃんから小学生(以下)まで、老若男女入り乱れての上映会でした。
年配の方も多かったのでおそらく初見の人も多数いたはず。
いわゆる「普通の人」だらけの中で上映されて、笑い声や涙をすする音などがしたり、
好意的な反応が多くほのぼのとした雰囲気。

栄おばあちゃんが電話かけて奮闘するシーンや、
遺書が読み上げられるシーンで涙をすする音が多かった気がします。OZのドイツの少年とかでも。
雰囲気に飲まれたのかなんか俺もすげー泣いてしまいました…(見るの4回目なのに)。

上映会後、最初に配られた抽選券を使っての『サマーウォーズグッズ』抽選会。
商品は
・缶詰のパン
・映画パンフレット
・ナツキフィギュア
(監督「これなんていうんだっけ? ピンキー? お客さんに聞かないと解らないっていうねw」)、

・キングカズマストラップ
(監督「これはCパートに出てくる第三形態のキングカズマですね。
こう…ケータイにつけたり(形態とかけてた?)、車なんかにもつけるといいんじゃないですかね?」
なぜか営業の人っぽくなる)。
・絵コンテ本(市販のもの)
(監督「これはあたってもうれしい人とそんなにうれしくない人がいると思いますが…笑。
それでも一番高いんじゃないですかねこの中で言えば。
これが…(裏を見る)1400円+税! 映画のパンフレットは700円?1000円ですから…(係の男性が耳打ち)
えー、いま『値段を言うな』とだめだしが入りましたので笑、
あのー、ね、絵コンテです。」
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ちなみに全部外れました。
く、くそう…。

ダメ出しをした係の男性は上市町教育委員会の人で、今回の企画運営を一人でやったとか。
中心の方だそう。50歳くらいのおじさん。


…という和やかな雰囲気の会でした。
監督の言葉は録音していたわけではなくて、聞いたことを思い出しながらなので、
正確な発言とはちょっと違うかもしれません。

質問タイムがあるかと思っていくつか質問考えていったのにチャンスすらなかった。
(たぶん)年齢のいったおじいちゃんやおばあちゃんにもウケていたのはうれしい。
4回目の視聴と言うこともあって作品自体に特別な感想は無いものの、
やっぱり大きい画面で見るとCG(OZ世界)が大迫力になっていいなぁ。

細田監督の次回作の話はいつ出るのかな?
中学生も誰も聞かなかったのはNGが先に会社から出ていたからだろうかw

上市町出身細田守監督語る - KNB WEB>
http://www2.knb.ne.jp/news/20100622_24464.htm

地元放送局のKNB北日本放送)は、
授賞式前に単独インタビューもしていたそう。

うらやましいぜちくしょう。