HONDAのフリーマガジン「Honda Magazine」がいい
写真はホンダが配ってる冊子その名もズバリ「ホンダマガジン」。
週刊少年ホンダマガジン。
いや週刊少年はウソ。
で、これのデキがけっこうよくてですね
時間とお金をしっかり使って誌面を作っているなあというのがわかるというか
デザインもスッキリしてオシャレだし
内容もきちんと読み物として面白いものになっています。
目次。
内容は50ページ弱で、かなり充実していますね。
目次の前には創始者・本田宗一郎の含蓄ある言葉と、そんなうまくない絵が。笑。
本当はこの文章の内容的には絵そのものではなくて
「(老後に)絵を描いている本田宗一郎の写真」というのの方が合っているのですが
まあそう都合よくなかったんでしょう。
巻頭ニュースページには
「ASIMOの技術が、福島第一原発へ。」と。
なんでもホンダの特注作業用ロボットが福一で働いているそうなのです。
「アシモの弟」が福島原発に行って働いていた!
知らなかった。
なんでも人間の手の届かない高所作業などを担っているのだそうです。
がんばれ、アシモの弟。
いや、妹なのかもしれませんが。
対談記事は石川さゆりとホンダの社長の伊東さん。
なぜ、石川さゆりなんだ。
という疑問はやはり自然に湧いてきますが
そいで今回のホンダマガジンは3代目フィットを大きく取り上げた号だったですのでね。
3代目フィットの見た目とかについて語っていました。
村上龍の寄稿もあったり。
「日本のものづくり」について2ページの記事を書いています。
ホンダの“ものづくり”につながるチャレンジングスピリッツの話としてマン島TTLを上げて
――真に価値ある挑戦というのは、どこか無謀な香りがするものだ。
かっこいいこというなあ、さすが村上龍。
原稿料いくらなんだろう。
さらにフィットが世界120カ国で売られているということで
各国のフィットユーザーのコメントを写真とともに。
この写真も割とキチンと撮られているというか
ちゃんとした写真が多いように感じますが
まさかカメラマン(とライター)をこの各国に派遣して撮影したのかなあ…。
そんなんどんだけ取材費かかんねん…。
まさかなあ。
Gショックの開発者とFITの開発者の対談も。
この記事も、『週刊ダイヤモンド』とかに載ってても
普通に読んでしまうような切り口と実のある内容になっています。
さらにエッセイリレー「会いに行こう。」では
今号は『バッテリー』などの作者あさのあつこさんが車にまつわるエッセイを。
冒頭に
「わたしは愛国者ではないけれど、ときどきこの国、日本の美しさ豊かさに息を飲むことがある」。
と書いてあって「それは為政者のいう『愛国心』とは違う素朴なものだ」、と続くんだけれども
俺はその
日本の景色や風土や風景が美しいと感じる感情が
それがそのまま愛国心そのものだと思うんだけれど。
久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむってなもんで。
まぁそこは本筋じゃないのでいいですわ。
とにかくそういう有名作家のエッセイ2Pが載ってるコーナーもありますよと。
裏表紙はフィットを3台並べた縦長のポスター状写真。
奥から初代、2代目、3代目(現行)フィットが並んでいます。
おお、かっこいい。
それでもって
実は、といいますか。
このホンダマガジンはホンダのホームページからでも見ることができます。
まぁPR紙なんだからウェブでも見れるようにしておくのは当たり前というか
当然のこととはいえ、そういう当然の事をしっかりやれるところはなかなかないですよ。
「凡事徹底」という四字熟語を最近知って目からうろこが落ちる思いでしたね。
凡事不徹底たることを徹底しているワタクシのことですから。
しかも、PDFで誌面そのままの状態でも読めますし
ウェブサイト上でも読みやすいようにリデザインされたものを読むこともできます。
(これをするのにも、言っちゃえば同じ記事の使い回しでも、別途制作費がかかるんですよ)
ちゃんとしてるなあ。
< Web版Honda Magazine - HONDA公式サイト >
ただ、最新の2013秋号はまだ見られないようなのですが
そのうち更新されるんじゃないですかね。
先に上げたエッセイコーナー「会いに行こう。」も
バックナンバーが収録されていて読むことができます。
川上弘美、浅田次郎、椎名誠、赤川次郎、リリー・フランキー…などなど。
けっこうそうそうたる顔ぶれ。
金かかってるなあ。
こういう作家さんとかって
特に無期限でインターネット上に原稿が残ることって結構嫌がられたりもするんですが
それでもきちんと残っていて読めます。
その辺の許諾の取り具合とかもそうですし
いろんな部分で手間とお金をしっかりかけてちゃんと作っているなあというのが
伝わって来ます。
ガッツリ読みました。ホンダマガジン。面白かったですよ。
車とかホンダが好きな人、お暇があればどうぞ。