『サイバーパンク: エッジランナーズ』2話 あらすじと感想
2話も観たのであらすじと感想をメモ。おもしれえですわ。
新しい体を手に入れたデイビッドは、自分をいじめた生徒に仕返しをするため、アカデミーにやって来る。その後、謎の女から手を組むことを提案され...。
(↑公式のあらすじ)
あらすじ
1話で母親を失い軍用?インプラントを背中に移植した主人公デイビット。
手に入れた強力な力で嫌なエリート風をぶん殴り学校を退学する。
デイビットは草薙素子じみた女・ルーシー(声:悠木碧)と出会う。
ルーシーは電車内で人のメモリーチップをなんらかハッキングして飛び出させたところを盗むスゴウデ女・ハッカー・スリなのだった。
目にも留まらぬ早業の犯行を止めたことでルーシーはデイビットの能力を認め、上がりを7:3で分け合う条件で手を組むこととなる。
しかしインプラントを入れたばかりのデイビットは能力を使いすぎ鼻血を出してぶっ倒れる。
闇医者のところに連れて行かれたが闇医者はデイビットのインプラントが高額であることに気づき、治療をやめ奪おうとする。しかしルーシーがそれを阻止。救急車から担架ごと出て高速道路を疾走する。
ふたりはルーシーの部屋で語り合う。
「アラサカアカデミーを卒業し、エリートになって高い位置で暮らすのが母の夢だった」
「それって他人の夢じゃん」
ルーシーは開発される月面に行くことが夢だと明かし、仮想空間の月旅行にデイビットを誘う。
ふたりは円形ベッドに他人とこの月旅行に来るのは初めてだと語るルーシー。その瞳にはHDDの読み込みダイオードランプじみたサイバーな輝きがまたたいている。
月面に座り地球を眺めるルーシーとデイビット。
突然画面に英字が現れ「お前エッジを超えちまったなあ!」と男の野太い声。
意識が現実に戻るとそこには極太の腕を持った荒男がいて、おそらくインプラントの所有権を主張してデイビットをぶん殴るのであった。あっけらかんとタバコを吹かすルーシー。じょうずに煙で輪っか作ってんじゃねえ。以下次号。
感想
おもしれえですわ……。
2話からOPとEDが追加。今石洋之らしい画面づくりと英語の歌詞でかっこいいですわ……。
センス……センスとしか言いようがないのかしら……。
少ない色数だけど彩度の高いビビッドな色で、フラットなフォントでゴテゴテさせない感じのオープニングと、エッチなエンディングがかっこええですわ……。
舞台や話題はサイバーパンクだけどやってることは王道のアニメ的展開というか、嫌な奴をぶん殴ってやったあとはボーイ・ミーツ・ガール(それもちょっと年上の“ワカッてる”風なお姉さん!)。
犯罪行為の仲間になり、裏社会の師匠的立場であり、人生の進むべき道を示唆されるメンターであり、月面移住という夢(秘密)を初めて共有した、ケツ丸出しの美女である。そんな美女にそんな瞳で見つめられたら10代男子は5秒でマジ惚れするのも仕方ないのである。
今石洋之監督の作品(『キルラキル』やら『プロメア』やら)に共通する「いいシーンでかっこいい音楽(英語の歌)が流れる」という演出は本作でも出ていて、こういう非言語な演出は「いまがクライマックスですよ!」とか「いまがラブシーンですよ!」みたいなわかりやすさが外国人にも伝わるんじゃないかな。
このアニメがネットフリックスでいいと思うのはエロとバイオレンス描写が地上波のコンプライアンスを機にする必要がなくてブレーキ踏まずに描けることで作品の“エッジ”が立ってるし、まあエロくて暴力的なら大人向けってことじゃあないけど、やっぱいいよね。創作物の未成年が酒飲んで何が悪いんだバカヤロー。
良識というファシズムじみた地上波テレビの表現規制という枷がないということもあるし、日本で作られたアニメ・コンテンツがネットを介して24時間365日、全世界のありとあらゆる国から視聴可能(じっさい字幕は多言語に及んでいる)というプラットフォームは、サイバーパンクというテーマ性にじつにそぐう。この状況が10年~20年前から見るとめちゃくちゃサイバーパンクだよな。
それでいてシノプシスは王道的で、シーンを見ても嫌なエリート風をぶん殴るシーンはスカッと、ルーシーと仲間になってスリを働くシーンはワクワクするし、闇医者に襲われるシーンや最後の展開も次が気になる。エンタメとしてある意味ベタ、それを世界設定とカッケー演出を組み合わせて、斬新に見えるかつわかりやすくおもしろい。
それにしてもスモトリを出すと『ニンジャスレイヤー』みたいになるな。まあTRIGGERは『ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン』も作ってたからいいのか。
早く3話も観よう。