明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

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http://www.evangelion.co.jp/

てなわけで。
仕事をほっぽり出して早速観にいってきました。
昨日6月27日から公開の、
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』。

画像は映画のパンフレット?表紙です。

いやー…凄かった。
凄かった。

破ァ! (やっぱり寺生まれってスゴイ)って感じ。



ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』に続く、
リメイクエヴァ第2作目となる今作ですが、
元のテレビアニメを丁寧に作り直したという印象の1作目『序』とは大きく異なり、
物語的にもキャラクター的にもなんだかもう驚きの連続で、
とても濃厚な2時間の映画でした。

まばたきするのももったいない。
CG・原画・動画を含め日本最高峰の技術力を駆使した映像は、
スゲー派手で勢いがあってガッツンガッツン動いて、
一瞬も目が離せない。

現在のアニメーションの限界値を見せていると思うです。
旧い物語を壊して新しい展開を見せる、
「破」という題にふさわしい内容で、
今後の展開が非常に気になります。
今から次回作が楽しみです(果たして何年後になるやら…)。


以下、
まとまらない感想をだだ流し。
ストーリー上重要なところは書きませんが、
やはりある程度は必然的にネタバレしてしまうので、
これから観ようと思っている人はお気をつけて。

●序盤の見所は、
落ちてくる使徒を受け止めるために初号機が走り回るところの、
ただ事ではない疾走感。
なんかもう、
地面はめくれるわ、競輪場のようなバンクが出てくるわ、マリオか『カリオストロ』のような、
飛び石のように続くジャンプ台がきもちいいわで、いきなり食いつかされます。
音速超えたーっ! って感じのイイ勢いはそのまま全編貫かれ、
いい意味でケレン味たっぷりのサービス精神旺盛なシーンが続いてゆきます。

●かつてのテレビアニメではエヴァパイロット失格になり自我が崩壊してしまい、
旧劇場版ではその状態から復活して快刀乱麻の活躍をするも、
結局メタメタにやられてしまうアスカが出てきます。
今回はなぜか名前が式波・アスカ・ラングレーに改名。
今作でも不遇な役回りに…。
また腸が…(グロだが旧劇場版に比べれば全然微グロ)。
不憫な子だ(´;ω;`)

●『序』公開時から話題になっていた新キャラクター、
真希波・マリ・イラストリアスは思っていたよりもチョイ役でした。
もっとガツンガツン話に食い込んできて、
アスカを旧ヒロイン的な立場に追いやるかと思っていたけど。
劇中で名前すら呼ばれていないんじゃないか?

●そしてそのマリの、
「(シンジが心底嫌がる)使徒と戦うことを“自分の仕事”として楽しんで、
状況がヤバければヤバイほど自分を盛り上げて“仕事”を楽しめる」
というキャラクター設定はどこか、
庵野秀明総監督の奥様・安野モヨコ作の『働きマン』的で、
ひいては奥さん本人からの影響があったのではないかしらなどと思うことは勘ぐりすぎかしら。

●なんだか懐かしい歌がところどころに。
特に突然『今日の日はさようなら』が流れるシーンはなんかもう…
シュール。
旧劇場版で『魂のルフラン』が流れたとき、
当時の観客はあっけにとられて呆然としたままだったというけれど、
一瞬それの再現かと思って身構える。

●なんだかみんながいろいろと大人に。
アスカとか綾波とかが、
旧劇場版よりも成長してます。
勝ち気で独善的なアスカが自分の心情を素直に吐露したり、
感情が薄く人間味のないレイが、
シンジと父親ゲンドウの不仲を気にして手料理(!)で食事会を開こうとしたり。

特に成長が顕著なのが主人公のシンジ君。
旧劇場版ではネルフ本部が蹂躙されている間も膝を抱えて丸まっていたり、
歴史に残るダメ人間っぷりを惜しげもなく晒してくれていた彼ですが、
今回はなんかスゲー活躍します。

いったんはエヴァに乗ることを拒否して(いつも通り)逃げ出すも、
使途に喰われた綾波を助けるためにネルフ本部へ文字通り駆け付けたり(やたら早い)。
シンジ君がまるで普通の主人公のように活躍するんです!
すげぇー!

●そして今回のサブタイトルは「EVANGELION:2.0 YOU CAN (NOT) ADVANCE.」
「あなたは前進できる(できない)。」
人間としての前進、
キャラクターの変化・成長はこの「破」の一つの重要なテーマになってるっぽい。
人間、10年もたてば成長もしますよね!

●そしてそれはかつて旧劇場版を徹底的にエンターテイメントから遠ざけたものにしてしまった、
庵野監督の後悔と、
新劇場版を作るにあたっての決意の表れなのかもしれない。
今回やたらサービスシーンというか、
お色気(笑)だったりわかりやすいセリフがひつこいくらいあって、
庵野監督が
「これはエンターテイメントなんだ! 観客を楽しませるために作るんだ!」
と繰り返し自分に言い聞かせて作っているような印象すら受けます。

●その分次回への反動が怖いような気も…
当初の予定では「序」「破」「急」というタイトルで、
3度の新作公開を予定していたとのことですが、
果たして予定通りいくのかしら(公開時期はすでに1年くらいずれ込んでいる)。

●元のテレビアニメ版でも、
このくらいまではギリギリ普通のアニメ番組だったので、
監督が(意図的にでも?)物語を壊し始めるとしたら劇場版次回作のはず。
しかしまぁ、
ここまでの作品を見るにそうならないとは思いますが。
…はたして。

●何しろ凄い作品でした。
新劇場版最後になる(はず)の次回作も、
このテンションで引き続き頑張っていただきたいものです。


以下、
さらにまとまらない、
さらに瑣末な感想。

・主人公が普通の主人公のように動くと「すげえー」ってなんだそりゃ(笑)。
でもそういう作品なのです。
そういうダメな主人公だったのですかつてのシンジくんは。
なので、
テレビアニメを見て、
旧劇場版を観ている人にはそのキャラクターの変化・成長ぷりがよくわかりますが、
逆に見ていない人にとっては「? 普通じゃん別に」くらいの感じかも。

・素直に心情を吐露するアスカを見て、
自分から進んで他人とコミュニケーションをとろうとする綾波を見て、
使徒に破壊された街を見て立ち上がるシンジ君(まるで正しい主人公のように!)を見て、
「君たち成長したねえ…」
と父親のようにしみじみ感じてしまう(笑)。
自分も成長しないといかんですね(`・ω・´)

使徒が気持ち悪い。CGを駆使して21世紀の気持ち悪さにadvancedしている。
・加持さんアッー!
・カヲル君は2作続けてのチョイ役もチョイ役。
・『序』の時は少し違和感を感じた声優さんらも、
『破』では全く違和感を感じさせませんでした。すごい。
・ああそうあと、ワンダースワン! ワンダースワンだったよ!
後ろ側の形(単三電池)でわかったけど特徴的な起動音で確信した。
しかしなぜワンダースワン…。マニアックだなアスカ。マニアスカ。
そういや『シト育成』とかゲームも出てた。

映画館でやってるうちにもう1回くらいは見たい。
明日深夜からテレビアニメの再放送もやるので見たい。
今週金曜には『新劇場版:序』のテレビ放送があるので見たい。


アニメや漫画やライトノベルやゲームや、
いわゆる「アキバ系」と呼ばれるような作品は色眼鏡で見られることが多く、
テレビドラマや普通の小説や映画などからは一段低く見られることが多いのですが、
アニメでも面白いものは面白いです。

大人向けのドラマや小説でも、
つまらないものはつまらないです。

作品に与えられるべき評価というのは「面白いか面白くないか」が一番シンプルで純粋なものだと思うのですが、
それ以外のことが足かせになって作品が正当に評価できない、
されないということが往々にしてあります。

でもそれは間違っていることだと個人的に思っているので、
このアニオタめ! と後ろ指を刺されることもいとわずにこうして長文を書き連ねたわけです。

もう一度見た暁にはもう少し感想をまとめて書きなおしたい。と思う。