明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

iPadで電子書籍は普及するか

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画像はこちらから。
ちょっと前のニュースですが。

講談社京極夏彦氏の新刊「死ねばいいのに」を電子書籍としてiPadでも販売 - Impress Internet Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20100520_368320.html

講談社20日京極夏彦氏の新刊小説「死ねばいいのに」を、
iPad向けに電子書籍としても発売すると発表した。

>同書は5月15日に単行本として発売されており、
電子書籍iPad用のアプリとしてiTunes Storeで販売する。

(中略)

>紙の単行本は1785円で販売しているが、
iPad用アプリは発売から2週間はキャンペーン価格として700 円、それ以降は900円と約半額で販売する。
>冒頭の第1章については無料配信も行う。
>携帯電話向けは、1章につき105円で配信する(6章構成で、第1章については無料配信)

それにしても他にタイトルなかったのか(笑。

というわけで発売になりましたねiPad
どういうものかよくわからないんですが、
まぁー「大きなipod touch」という認識で、
7割方間違いではないんじゃないかと(3割方間違いだと)思います。

でもって、
そのipad向けに京極夏彦さんが新作を販売するというニュース。
へえ。

iPad電子書籍端末としても期待されていて、
つまり今、700円払えばiPadでこの新作『死ねばいいのに』が読めるということです。
PC版もあるみたいだけどどこで買えるんだろ。

えーとまぁそれで。
これってけっこう「事件」なんじゃないかなあと思うわけです。

作者本人も「実験台としてやってみる」と言っているように、
これがそのまま電子書籍の普及と紙の本の衰退につながるとは思いませんが、
まぁ、
記念碑的な作品になるのではないかと。

iPadも700グラムあって重たいし大きめだから、
電子書籍端末としてはあんまり向いてないような気がするんですよね。
なんだかアメリカの検閲というか規制で、
漫画の暴力描写やエロチックな描写があると販売できないっていうし。

キンドルはこれに輪をかけてわからないので何とも言えませんが、
端的に言って、
電子書籍は現状、紙の本より不便でめんどくさい」ので、
まだ普及するとは思いません。

価格の問題も重さの問題も法整備の問題も収益分配の問題もたくさんあるので。

ですが、
いつまでも紙の本が主流であり続けるということも考えづらく、
(たとえばもう電子辞書は紙の辞書より多く売れてるし)
appleamazongoogleがそういった端末を本腰を入れて開発をするなら、
電子書籍はひょっとすると驚くべき速さで普及するかもしれないなぁとも思ってます。

普及すれば、
ユーザーにとってはいいことづくめなもんですから。

電子書籍では紙の原材料費や製本費や輸送費など、
編集以後のコストがバッサリカットできてしまって安くなりますし、
なにより重くない! 部屋の場所を取らない! 引っ越し屋さんも腰痛にならない!
という利点がありますから。

本が好きであればある程、
実は「電子書籍」化によって受けるメリットは大きいと思います。

端末の使い勝手の問題さえクリアしてしまえば、
きっと普及は驚くほど速くて、
ipodが普及したくらいには普及するんじゃないかと思っています。

それで普及した後は紙の本は今のレコードやCDのような扱いになる。

今はまだ夜明け前ですが、
もし普及してしまえば、
ipoditunes storeが音楽業界に起こした変化と似たような変化が、
出版業界に起きても何もおかしくがないと思いますよ。

でもってそういう新しい情報機器とそれがもたらす変化に追いつけない日本の古い業界は、
外国企業になすがままにされるという構図がまた現れるかも…と他人事のように危惧していたり。

だって日本の政治家とか古い業界の偉い人ってみんな頭がガチガチで、
「IT革命」なんて言いながらもその実何もわかっちゃいなくて、
情報技術に明るい経営者なんて孫さんくらいなんですもの。
そう言った意味ではほりえもんが国会議員にならなかったのは惜しかった。

京極夏彦さんは
電子書籍を扱う層と、紙の本を欲しがる層は食い合わない」
とおっしゃっていますが、
食い合わないわけないじゃん。

同じものを売っていて食い合わないというのは現実的ではありません。
まぁ立場的にそう言うしかないのでしょうが…。

大体それなら電子書籍を売る意味がない。
新しい技術の意味がない。
古い技術は新しい技術に駆逐されるのが必然です。
自動車ができて人力車業界とか馬車業界が困っても、
それは仕方ないでしょう。

たぶん現在に至るまでにパピルス業界とか羊皮紙業界も困っていったはず。

ええと、
なんだか結局グダグダな感じですが、
まとめるとこんな感じになります。

電子書籍が風呂で読めるようになれば日本中に普及する」!(バ-ン

ええとつまり、
湯船につかりながら文庫本を読むことが多いのですが、
だったらキンドルipadを防水仕様にすればいい、ということではなくて、
そのくらい気軽に持ち運べて、
長時間持ち続けても腕は疲れず、
メガネやコンタクトをはずしていても読める大きな文字がくっきり見えるディスプレイで、
もし万が一湯船に落としちゃってもダメージの大きくない本体価格(書籍データはSDカードに保存で大丈夫)・・・

というのが実現できるようであれば、
一般的に普及するラインといえるのではないでしょうか。
文庫本よりも安くて軽くて大きくて読みやすくて使いやすい! というレベル。

本体価格がワンダースワン(4800円)並で重さが文庫本並で、
電子本屋の品ぞろえがジュンク堂池袋本店並になれば買っちゃうと思います!

そんなものがいつできるかは知らんけど。



参考にしたページなど。
<電子辞書時代 「紙」の憂鬱 - Yomiuri Online
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20060724nt05.htm

<「紙か電子かと幼稚な議論する場合ではない」――京極夏彦氏が電子書籍を語る - 日経BP
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20100520/1025029/

京極夏彦著『死ねばいいのに』iPad電子書籍等配信・販売に関する記者会見について - 講談社
http://www.kodansha.co.jp/denshiban/