明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

自転車も乗り納めですな

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写真は道の駅井波「木彫の里」に並んでいる七福神
いい天気だなあ。

写真の通り今日は天気が良かったので
今年の自転車乗り納めと決めて、富山と岐阜のほぼ県境・上平まで行ってきました。

行程は
井波~城端五箇山トンネル~平~上平~庄川~井波道の駅で解散。

特筆すべきはこの城端五箇山トンネルに向かうアホみたいな登り坂……。
何が辛いって、普通、自転車の場合、「登坂」とか「ヒルクライム」と言っても
山道は普通くねくねと曲がっていて
登ったり降りたりしながらアップダウンある道を徐々に登っていくのが普通なのですが…

この道は…

ひたすら…

ひたすら……・

ひたすら…………

まっすぐで…

急勾配の…

登り坂…


分け入っても 分け入っても 青い山 (山頭火

という気分になるような……。

登っても… 登っても… 登り坂……。

心臓が破れるというのはこういうときに起きるものなのかと思ったり。
肺と心臓と太腿が「ギブアップ! ギブアップ! あそれギブアップ!」と音頭を揃えるなか
それでも漕いでいかないといつまでも登り坂が終わらないので
脳により強権的に足を動かしていきます。

痛くても苦しくても漕いでいくのだ、登っていくのだ。

すると… もう… 








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気持ち悪くなってきちゃいますよね! 笑。

実際には吐きませんでしたが、二度ほど道路途中の駐車スペースに寝転んで
「ぼくもうおうち帰る…」
と吐瀉物の代わりに弱音を吐きました。

世界に登り坂というものがなければサイクリングは今の10倍楽しくなるはずなのですが。
何とかなりませんかね。

それでもだましだまし、ハキハキと弱音を吐き吐き登って行き
長さ3kmある五箇山トンネルをライトつけながらガーッと走破。

トンネルを抜けるとそこは…


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げっ 道に雪があるでやんの!

さすがに山ですなあ。
確かに2~3日前に随分冷えて、山の上のほうが白くなっていたのを見ていましたが
実際にその正体を目の当たりにすると

「えっ なにこの白い物体は……」


脳が理解を拒否しますね。
そうそう、雪だ。雪だった。
オレ、これ、知ってる。ゆき、つめたい、しろい。ミスターポポ、うそ、つかない。

久しぶりに見たその物体の正体を思い出すのにそう時間はかかりませんでした。
しかし人格がミスターポポになってしまった。


雪なんですよ!

うわー雪だ! 冬が来るなあ……。

これが山から下まで降りてくると、町は雪にうめつくされ
自転車はおろか、徒歩、時には自動車までまともに動かせないということになります。
冬が来ている、すぐそばまで。

この日を自転車乗り納めに決めたのは間違ってなかった。


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晴天に恵まれ
途中菅沼合掌造り集落をやや斜め上から撮影。
写っているのは同行したTTRくん。
仮面ライダーみたいなジャージがかっこいいですね。

しかし12時集合で、飯は事前に食ってくるという申し合わせがあったはずなのに
走行30kmくらいのこのあたりで

「腹減ったー 腹減ったー」と連呼。

飯食って来なかったのか? と聞くと、食べた、と。
では何を食べてきたのかと重ねて聞くと

「嫁の作った…ミートパイ


…欧米か!

こう思わずにはいられませんですよ笑。

そんなこんなあって
目的地の「しみずや」に到着。

外観の写真を撮っておけば良かったのですが撮り忘れた。

何を食べたかったのかというと…

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でん。
「熊肉うどん(850円)」!

つまりこの赤巻きカマボコの横に乗っている肉が全て熊の肉です。
熊の肉の煮物です。
なんでも熊肉はこの平~上平あたりでは
お正月や春祭りの時にだけ饗される「ごちそう」だったらしいですよ。

うどんに乗った肉たちの、黒い部分が筋肉で、白い部分が脂身ですね。
もちろんハンターがハンティングしてきた天然クマの肉ですので
噛み締めると野生の味がします。

我ながらちょっと適当な表現であった。

しいていえば、牛肉赤身の固いところに似ていて
固いは固いのですが、ギューっと噛むと、ジワーっとその分旨みが出てくるので
何度も何度もグイグイ噛み締めたくなります。

そして特筆すべきが脂身のうまさ!

この白い脂身が、うまいんです。
筋肉部とちがって柔らかく
箸でつまむとフルフルと震えます。

口に含み、舌と上あごで潰すと脂が舌の上に溶け出して甘さが広がります。
下処理や調理法が上手なのかもしれませんが
その甘さうまさの上品なこと!
臭みやしつこさというのが全くなく、感じるのは涼やかな甘さ。
豚ロースのアブラ身や鶏皮のプルプル感、牛サーロインのしつこい脂なんて敵になりませんよ!

おお…うまいな…。

いや…くまいな…。





言わなきゃよかった。
なにしろうまいですよ。
熊肉うどん。そばもあります。
ネギとゴボウの相性もバツグンで、ちょっと鍋料理みたいな味わいでもあります。

この肉の旨さが溶け出しているだし汁も実に甘くおいしくなっていて
ダシまで全部飲み干しました。
ごちそうさまでした。

というグルメブログ……

だったわけではなくて。
来たら帰らなければなりません。


あ、ちなみに、この「しみずや」さんは、お土産物屋さんも兼ねていて

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この日はナメコが売っていました。
おお、大きくて美味しそう。



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帰りは3時半ごろにはもう日が傾いていて
日が沈まないうちに帰らなければ! と156号線をものすごい勢いで下って行きました。
いや、ものすごい勢いでというのは、あくまで内心そういうつもりだったということで
実際的にはもうくたびれてくたびれてのたのたで…。

太腿やふくらはぎが「痛いよう痛いよう」と悲鳴を上げるなか
脳が強権的に「やかましい! お前らが働かんと帰れんのじゃ!」と強制労働させていました。
ひどいやつだ。


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とかいいながら途中で紅葉の写真を撮っていたり。
縮小かけるときに彩度があがっていますが
実際に見るとやっぱり実際の紅葉というのは補正をかけた写真以上にきれいでしたよ。

そんなわけで日没と競走しながら帰った結果
ギリギリ夕闇が訪れるくらいになんとかゴール。
総走行80kmくらいでした。

100km行ってないのですが、やっぱり山はつかれますね…。
特にあの城端から五箇山トンネルに向かう坂よ! なんじゃあれは…。
しかしまあ、これで「あの坂を休まずに登りきれるようになる」という目標ができたといえばできた。

サラバ自転車! 来年の春(約半年後くらい)まで。