明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

ドラマ『銭ゲバ』感想と映画『幸せのちから』感想

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http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/wbc/2009/text/200903190006-spnavi.html
折れかけたイチローの心を支えたもの

「みんな頑張っていた。折れかけの心を支えてくれているのはみんなだっていうのも、分かっていた。(僕の不振が)伝染して、感染して、影響するとね、本当にもう、シアトルへのキップを買うしかなくなるので、チームメートが繋いでくれるっていうのは……すてきですね」



何はともあれ決勝ラウンドいけることになってよかった。WBC
画像は昨日と今日のWBC応援画像。

「どうしたの」は韓国に負けた試合のもの。
全く同じ気持ちでした。。。




というわけで明日も応援したい。
青木がスゲー活躍してますので、
ヤクルト的にはなんだか鼻が高い。


あとは、
この間「明日書く」といって書かなかった銭ゲバの感想。


久しぶりに1話から最終話まで見たドラマでした。
「世の中銭ズラ」
といって憚らない主人公、蒲郡風太郎は、
最後結局ダイナマイトで爆発して死にました。

死ぬ前に、
自分が本当に手に入れたかった「普通の幸せ」を思う演出は原作どおり。
最後の最後に
「しゃあしゃあと生きていられるお前らこそ 銭ゲバ ズラ!!」
といって死ぬのも原作どおりの演出で好印象でした。

だいたい文句はなくて、
松山ケンイチの演技もとても上手でステキでした。
(イケメンすぎる感は否めないが…しゃーない)

「世の中銭ズラ!」
といって憚らない主人公の裏には、
「いやそんなことはないはずだ!」
という作者・ジョージ秋山の主張というか信念というか、
そうあってほしいという願いのようなものが見え隠れします。

主人公はもちろん金を求めて行動して、
金に狂って死んでしまうんですが、
その行為はあくまでも偽悪的なもので、
「世の中銭ズラ…人の心なんて、どうでもいいズラ」
と言っていても、
本心ではそんな自分を否定してくれる誰かを求めているんです。

で、
ドラマ版で不満な点が、
いつだか原作の感想を書いたときにも言ったと思うけど、
主人公の本当の願いは
「私は美しいものが好きズラ、人間の美しい心がほしいズラ」
という思いがあって、
「しかし人間の心は美しくないズラ、お金だけが純粋で美しいズラ」
といって、お金を求めている。
(人間の美しい心=お金に振り回されない、お金を求めない、利己的でない心。あるいは純真さ、無垢さ/?)

ところがドラマ版はその
「私は美しいものが好きズラ、人間の美しい心がほしいズラ」
って部分が全く描かれてないんですね。

ドラマ版では
「子供の頃お金がなくていじめられたし、病気の母を失った=不幸になった」
だから
「お金を稼いで金持ち(と世の中)に復讐してやるズラ(マカロンも食ってやるズラ)」
「間違っていないズラ。世の中金が全てズラ」
という行動原理なんだけど、
なんだかそれだと浅い気がするんですよね人間の行動の動機として。
復讐はいつか気が済むでしょう。

やはり原作にあったように、
貧乏のせいで不幸になったというきっかけがあったうえで、
「人間の心」というものに疑いを持って、
その美しさを信じて追い求めるのに、
銭ゲバと呼ばれて裏切られて、
結局手に入らなくて失意と絶望の中で死んで、
その末期の恨み言が「お前ら全員銭ゲバズラ!」だから、
読者の心に響くのだと思うけれど。
より一歩踏み込んだ内容になると思うのだけど。
偽悪的だったはずの主人公の偽悪的な部分が、
あまり見えなくなってしまうのではないかと思うのだけれど。

まぁ、
「美しい心」
なんて言っても、
現代の視聴者にはイマイチぴんとこないし、
ドラマをわかりやすくするために削ってしまったのかもしれないけど、
そこだけが結構大きめの不満ですね。

「お金と人間の心」
というテーマだったはずが、
「お金を求めすぎると絶望に達する」
という一方的なものに、
矮小化(というと言い過ぎ?)されてはいないかという懸念がありますね。

それでもまぁあとは大体よかった。


子供の頃お金持ちの子に
「マカロン泥棒!!」
と指を刺されてさげすまれ、
風太郎は、生まれて初めて食べたマカロンに感動して、母親に食べさせようと思い、
出されたマカロンをポケットに入れて持って帰ろうとした)
(というか金持ちなら「包んで持って買える?」と言うくらいの余裕が欲しいところだ/笑)
大人になってその子の妹と結婚して、
その子の前でおいしそうにマカロンをむさぼるシーンではスゲー笑った。
どんだけ執念深いんだよ!笑
(食い物の恨みとはかくも恐ろしいものです…)

メインテーマはじめBGMもなかなかよかったので、
レンタル屋さんで見かけたら借りたい。


●以下
かんつが東京に遊びに…もとい就活しにきているので、
ウィルスミス『幸せのちから』見た。
この間テレビでやっているのをチラッと見て、

主人公が就職したい会社の人から電話を受けて連絡先の電話番号を聞き、
「5678-4567…5678-4567…」
と呟きながらメモを買いにいき
「よう! 昨日のフットボールみたか! 78-90で…」
「今数字の話をするな!」

と主人公がぶちきれる場面が面白かったので改めて借りてみた。
どことなく落語の「時ソバ」を思い出させますね。
時そば http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%82%E3%81%9D%E3%81%B0
(↑の内容はかなり簡略化されているので、別サイトでの動画視聴をオススメ)


うだつの上がらないセールスマンが、
子供とホームレス寸前にまで陥りながら、
なんか一流企業っぽいところに就職するまでを描いた感動サクセスストーリー。

しかし、
ゴールが「一流企業への就職」までしか描かれないのは消化不良。
もっと、成功した後家族全員で幸せに暮らすところまできちんと描いて欲しかった。
稼ぎのいいサラリーマンになることが目的じゃなくて、
その上で「家族で幸せに暮らす」ことが目的のはずなんだから。

このエンディングでは、
テーマは「世の中銭ズラ」でしょ?
と受け取られても仕方がないのではないか。

でもまあ、
シーンの一つ一つは面白かったし、
なんというか、
ウィルスミスがスゲー間抜けというかトンマな失敗を繰り返すので、
見てて笑えると言うかやきもきするというか。

以上。
明日はWBC始まる前に起きたい