明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

明治大学の拷問博物館

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というわけで画像は明治大学
先週東京に遊びにいったときに訪れてみました。

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この白亜の堅牢アカデミーコモンのなかに
明治大学博物館という入場無料でイカス博物館があるのです。

しかし総ガラス張りのカーテンウォールに「白亜の堅牢」という描写は合わないな。
透明な堅牢。限りなく透明に近いビルー。いやビル。

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この建物の地下1Fと2Fが博物館になってまして

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こんな感じで色々なものが展示されています。
それは日本の物産品だったり明治大学がアラスカで調査研究を行った際の物品だったりするのですが
その中に
他では見られない一風変わった展示物があって
この博物館を有名にしているのです。

それというのは…

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アイアンメイデン!(バーン

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ギロチン台!(ババーン!

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江戸時代のはりつけ台や…

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火あぶりの刑の台!(バババーン!


などの、
色々な拷問道具や死刑に使われる(使われていた)道具や設備が展示されているのです。
(もちろんレプリカですが)

土曜日の午前中から何人かが見学していました。
中には夫婦で訪れているご様子の人も。
他に行くところはないのでしょうか。
(他人に言えた義理じゃない)

しかしいや…
これはなかなかに悪趣味というか…
実物を目の前にしてみると迫力が違うというか…
ちょっと使われたくないですね。

だってアイアンメイデンなんて見てくださいよこのチクチク具合。

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ぐっさー。

この中に入って扉を閉められなんてしたらたまったもんじゃないですよ。
入れって言われても絶対に入りたくない。
それならまだ灰皿に入れられたテキーラを飲み干してやりますよ。

こんなえげつない装置つくっておいて名前は「鉄の乙女(ウフッ」言われたってねぇ。
この乙女の抱擁は遠慮したいですね。
抱擁後はそのまま法要に移行してしまいますな。駄洒落ですが。

金田一少年の事件簿』で殺人事件にこの道具が使われて以来のトラウマ装置。
超怖い。

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でもって。
なんでこんな恐ろしい道具たちを明治大学が集めて展示しているのかというと
簡単にいえば「法学部の教材」なんだそうです。
ハハァなるほど。

かつてはこういった凄惨な道具が拷問や死刑など刑罰に実際に使われていたと。
「合法的に」使われて、社会的にも受け入れられて行われていたと。
(罪を起こさなければそれでいいと言っても、なんだかそら恐ろしい気分になりますね)

それを直に見ることで学生(や一般の人)たちに「罪と罰」を考えさせる展示になっているそうです。
人が人を裁くとき、どこまでやっていいものなのか。
いまでは非法な「拷問」だけれど、それがよしとされていた時代があったと。

じゃあなぜ現代ではダメなのか。
時代の差はあれど悪人に違いはないじゃないか。
「罪」は変わらないのに「罰」はなぜ変わったのか。変わってゆくのか。
現代の「罰」はどう変わっていくべきなのか。

などなど。
展示を見て考えさせられる…という趣向になっているわけです。

でもって中には上の写真の、
現代日本の絞首刑の首つり台」のミニチュアもあったりして。
その隣には明治時代の絞首刑台もあって、
それは今のようにガクッと高いところから落とされる物ではなくて
首をつった後足におもり(鉄の塊)をつけてジワジワと首を締めていくというようなもので
やはり死ぬときにどちらかを選べと言われたら一瞬で意識を失う現代風首つり台を選びたい。

いやそもそもそんな選択肢は出されたくありませんが。

昔はギロチンですら「一瞬で死ぬから痛みを感じさせない」という理由で「人道的」で「先進的」な処刑法。
と言われていたというのですから、
死刑の価値観も時代によって大きく変わるものなのですね。

…という過去の死刑や刑罰にまつわる価値観の変遷を見ることで、
現代、そして未来のそれらについて考えるという、
特に法学部の学生にとってはなかなか有意義な展示だと思います。

なかなか面白かった。


御茶ノ水駅すぐ近くにあるのでデートコースにも使いやすい!?
…その際は自己責任で。失意のなか首を吊ることになっても知りません。笑。