明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

富山県氷見市「牛屋」の氷見牛カレー

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あーゴールデンウィークはマジ連日お前と飯食ってばっかりおったから
普通に太ったんやけどどうしてくれるんけ?

と友人I氏を問い詰めたところ

「え、ていうか普通に人のせいにするがやめてくれんけ。
ていうか普通に自分の責任やろ。王将で餃子食べた後にラーメン食べに行ったのあなたでしょ。
ていうか普通にメシ食いながら『じゃあ次どこの店に食べに行くけ?』とか話をするのは普通じゃないでしょ」

と鋭く冷静に反論されました。

焼き餃子と水餃子でどちらにしようか悩んで
結局どちらもオーダーしたのはハイ私です。

というわけで食べ歩いてばかりいたゴールデンウィークでしたが
終わってみればやはりあっという間でしたね。

上の画像はそんなゴールデンウィーク中にご飯を食べに行ったお店。
氷見にある焼肉屋さん「牛屋」です。
精肉店「本町牛勝」と同じ建物の中にある焼肉屋さんで
肉の品質や味には折り紙つきってわけです。

富山が誇る(?)ブランド牛・氷見牛も常に取り扱っていて
肉の扱いには信頼が置けます(たぶんユッケも大丈夫)。

しかーしこの日のお目当ては焼肉にあらず。
お目当てはこの…

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「氷見牛カレー」! (780円)

このカレーがうまいんです。
カレールーの中に
氷見牛のカタマリがゴロゴロと転がっていて
実にぜいたくな気分にさせてもらえます。

カレーと言うよりも牛肉が主役のビーフシチューに近く
旨みの中心はどこまでもまろやかでどっしりとコクのある牛脂の甘み。
スパイスの辛味や風味よりも、牛肉の持つ味わいというものが前面に押し出されています。
肉屋のカレーというものはそうでなければいけないのだろうとひとりごちる。

肉こそ最強。
牛肉こそ最強。
氷見牛こそが世で最強の美味なのだ。

そう強く想う店主の信念というものが
このねっとりと深い焦茶色をしたルー中に溶けて潜んでいるように思われます。

一口食べるとその濃厚な肉のうまみと、軽やかな脂の甘みに驚かされます。
このカレーの中には氷見牛が丸ごと溶け込んでいる。
スプーンを口に運ぶごとに
ルーに溶けた氷見牛を一頭丸ごと丸呑みしているかのような楽しい錯覚に陥ります。

実際、
ルーの中には焼肉や精肉店としての営業中にどうしても生まれる「切り落とし肉」、
つまり氷見牛の切れはしをバンバン鍋の中に落として
じっくりと煮込んでいるそうです。

切れ端とはいえその肉や脂はまごうことなきA5級。
そのA5級の牛肉・牛脂が惜しみなくつぎ込まれ煮込まれているわけで
ルーがうまくなるのも必然というわけですね。

さらにルーには隠し味としてチョコレートも使われているのだとか(『TJ』情報)。
そう言われて味わってみると確かに、複雑妙味な奥深い味わいに仕上がっているように感じます。

さらに皿のなかにゴロゴロ転がっている牛肉は
これもおそらく焼肉や精肉としてはうまく売ることのできない
スジのようにゼラチン質や脂の多い部分で
しかしそれが鍋の中で長時間煮込まれることによってこの上なく柔らかくトロトロにとろけていて
たとえばあの赤ん坊のぷくぷくした頬っぺたを、
内側から舌でつつくとこんな感触になるのではないかと想像されるような
とても牛肉のようには思われない柔らかさです。

豚肉ではトンポーローという中華料理
いわゆる豚の角煮がこれに似た素晴らしい柔らかさに仕上げられますが
牛肉でそれと同じ食感を作るというのは非常にまれなことなのではないかと思います。

漫画『範馬刃牙』の中で
一瞬の間に起こったことを言葉にすると長ったらしくなることの言い訳として

「あなたが美味しいカレーを食べたとき、時間にしてみれば一瞬でも、
そのとき舌と脳が感じている辛味や苦み、
焦げ香やスパイスの芳醇な香りなどをひとつひとつ言葉にしていくと、
それは原稿用紙何枚にもなるでしょう――」(烈海王

という風に言われていますが
このカレーは正にそういうカレーです。
しかしバキの例えは冨田くらいにしか通じんなこれ。

スプーンひと匙に牛が一頭いる。

そんなカレーを想像していただければ
このカレーの味わいに当たらずとも遠からずになります。
ただのカレーというよりも、カレーの形に牛の旨味を凝縮したもの、そういう名前をこのカレーにはつけたい。

まーた大げさなことを、とお思いになるでしょうが(実際に大げさな表現ばかりですが)、
食べたら大げさな表現を使いたくなるような味わいなのだと思っていただければよろしいです。

高速道路を使って食べに行く価値のあるカレーです。
能越自動車道の高岡~氷見はいまのところまだ無料区間ですし。

んまかった。
ごちそうさまでした。

…しかし
ここまでほめちぎったこのカレーにも欠点がひとつ。それは…



量が少ないんだよッッッ!!!刃牙風に)


いや誤解のないように言っておきますが
まぁ普通のカレーくらいにはちゃんとあります。

しかし上記のように最近は
食い倒れ生活(ラーメン屋の後にラーメン屋、さらにその後にマクドナルドに行くような生活)を営んでいたので
胃拡張気味になっていたり、
カレー自体に辛くなく飲み物のようにスルスルと入っていったり
うますぎて忘我の境地のまま、あっという間に食べてしまっていたりで
量が非常に少なく感じられました。

大盛りを頼めばできたのかもしれませんが
オーダーの際それが可能かどうか尋ねるのをうかつにも失念してしまいました。
どなたか行った際はぜひ確かめてきてください。

そして物足りなかったので

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デン。
焼肉屋の隣にある精肉店で買ってしまいました。
「氷見牛コロッケ」1個80円(70円だったかも)。

氷見牛のミンチとジャガイモをパン粉で包んで揚げたコロッケです。
衣がサクサクでこれもうまかった。
ごちそうさまでした。

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さらにデン。
こちらは友人S氏が購入した「氷見牛まん」たしか210円。
氷見牛の入った肉まんです。
S氏いわく、肉がとろとろ甘くてうまかったとのこと。

というわけで
氷見まで行って氷見牛を堪能してきました。
太ることを恐れない。

氷見といえばブリに代表される海産物が有名なので海のイメージが強いですが
山もすぐそこにありなんでも氷見牛はその山の中で育てられているということです。
一度牧場も見てみたいですね。

そして丸々と大きく成長した氷見牛の腰のあたりにかぶりつきたい。
がぶり。


【牛屋】
富山県氷見市朝日丘1-41
0766-72-0029
11:30~14:00、17:30~22:30
※氷見牛カレーは平日ランチタイムのみとか