高校野球見てきた
あちぃ…。
スタンドに座っているだけで汗ダクダクで
死にそうな気持ちになっているのに
その中で高校球児たちはこれでもかと
青春を謳歌しているようであった。
一挙手一投足が光り輝いているように見える、というと大げさに言い過ぎだけれども。
なにかやっぱりこう、体の内側から、出ているように見える気がする。
かげろうが立っている。ような気がする。
試合に出ている人も出ていない人も。
その背中に3年分の努力と気持ちと流した汗やら日々積み重ねてきたなにがしかが見える。ような気がする。
その「ような気がする」ものというのはなかなか珍しくて
見てるとなんだかじんわりとたしかに面白い。感慨のようなものが胸の内から湧き上がってくる。ような気がする。
最近読んだ(高校)野球をテーマにしたあさのあつこの短篇集『晩夏のプレイボール』が大変おもしろかった。
ハタから見る高校野球の面白さのエッセンスが凝縮されているというか。
野球のゲーム的な面白さは一切無くて、ひたすら高校野球の叙情的な部分を描いているというか。
野球の小説ではなくて高校野球を通した人間模様だったり人と人の絆を描く小説なんだけど。
季語としての高校野球というか概念としての高校野球というか
そういったものを抽出して作られているような面白い小説だった。