明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

iPS細胞というのでブタにヒトの臓器を作らせることができるらしいです

イメージ 1

画像は朝日新聞デジタルより。
先日出ていたニュースが興味深かったというか
空恐ろしかったので個人的ブックマーク。

< 動物体内でヒト臓器、研究容認へ 移植用、倫理面で課題 - 朝日新聞デジタル >

>例えば、ブタの膵臓ができないようにした受精卵を、胚に育て、
>人間のiPS細胞を入れて動物性集合胚を作る。
>これをブタの子宮に戻すと、人間の膵臓を持つ子ブタが生まれる可能性がある。
>ブタの臓器は人間とほぼ同じサイズで、人間の移植用臓器になりうる。

細かいことは記事的にも知識的にもよくわかりませんが
遺伝子操作で臓器を欠損させたブタの受精卵(胚)に
ヒトのiPS細胞をぶっこむと
それがその臓器に育って、人間の移植用になる臓器が作れるらしいのです。

「人間の臓器を持ったブタ」ができると。
へえ。

でもってそれはそのまま移植用にできたり
移植しなくても新薬の治験に使えたりすると。
へええ。

で、まぁ倫理面の問題ははらんでいるけれども
とにかくそういう実験を行うことに認可が降りそうだという情勢だそう。

おお…。

なんというか、自分の知らないうちに、ちゃんと来てるよね、未来。

万能細胞を動物に移植して人間のクローン臓器を培養させて、
自分に移植が必要になったらその「スペア」を使えばいい…

なんていうのは、20年前といわなくても10年前ではSF小説の世界の話だったですのに
それがどうやら実現しつつあるというか可能な事象として研究されているという。

すごいなあ、という思いと
やっぱり自分の体内にブタの内臓が入れられるのは嫌だなあ、という思いとがありますよね。
だってそれってブタホルモンを自分の体に入れて生き長らえるということでしょう。

昨年の鼠径ヘルニア手術以来、下腹部にポリプロピレンが入っている
ヘルニアサイボーグこと俺ですらそう思うのですから
そういうものを入れていない健康体の人にとってはなおさらだと思います。

感情的な問題の他に、倫理面からも

それは許されることなの?

人間がやっていいことなの?

という、ろくに宗教心もない日本人ですらそのようなことを思いますね。
実際、キリスト教国である欧米ではそういった宗教心からくるタブー視が
iPS細胞研究の妨げになっている分もあるとかないとか。

「人間の臓器を持ったブタ」というのは
どこまでブタでしょうか。

イラストでは「例えばすい臓」となっているけど
じゃあ、髪や、目や、皮膚や、手や、指や、鼻や、口や、人間の持つアレコレ…
どうせ臓器を取るのなら
1体のブタからたくさんの臓器が取れたほうがオトクで効率的に決まっていますから
脳以外は人間の臓器を持った
見た目上と内臓は限りなく人間(自分)に近い「ブタ人」を作ることができたとして
それを作ることはセーフ?

さらに、その「ブタ人」から自分の臓器を取るために
その自分の遺伝子を持って、見た目は限りなく自分に似ている動物を殺してしまうということは
倫理的にセーフ?

そういうことを考えると
キリスト教の倫理観で「壁」がある欧米よりも
果たして壁があるのか無いのか判然としない日本のほうが
「倫理的問題」を克服できるのかどうか、わからないですね。
越えるべき壁がハッキリしないもんですから。

自分で言っていてなんともSF的な話ですが
どうやら我々はすでにSF的な世界に生きているようです。

まだ若くて何とか健康ですので
俺ぁブタの内蔵をカラダに入れてまで生きたくはないなぁ
なんてことを思いますが。

でも、実際病気になって余生を宣告されてみたら
ブタホルモンだろうが水銀だろうがイワシのアタマだろうが
アガリスクだろうがオルニチンだろうが世田谷育ちのグルコサミンだろうが
ありとあらゆるものにすがってしまいそうだなあという事も思いますね。

俺が男性の平均寿命を迎える約50年後には
半世紀後にはいったいどういうことになっていることだろう。

楽しみなような、少し怖いような。