明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

金があるときは肉を食いたい

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元来、私は肉が好きだ。子供の頃、図工の時間に、「好きなものを描きなさい」と言われたので、その言葉のとおりに、好きな食べ物であるところのビーフステーキを画用紙いっぱいに描いた記憶すらある。
こんがりと焼き上げられたそれを描くのに、茶色のクーピーを何度も重ねて塗った感触が、いまもありありと思い出されるほどだ。

しかし長じて、その好きな肉もあまり口に入らなくなった。30の峠を超えたあたりから、大学生の頃のように、「肉、肉」とうごめいて求める情念というものが薄れた。もちろん食べるのは好きだが、モリモリと音を立てて食べるような、ブルドーザーが土を掘り返して進むような食べ方ができなくなって、せいぜいシャベルで庭を手入れするような気持ちで食べるものだから、一抹の寂しさというか、人生のむなしさを感じずにはいられない。
それより何より問題なのは、それにつけても金の欲しさよということである。
肉は高いのだ。
とくに私が求めてやまない、血の滴るような牛肉を、口いっぱいに頬張る体験というものをするときにかかる経費は、とてもじゃないがおいそれとは行えない、果断をもってしなければならないことである。

もうすぐ給料日だ。
冒頭に貼り付けた写真は、あるデパートの地下フロアーのショーケースに、照明も美しく並べられていた肉である。豚肉だけれど、うまそうだ。この際、肉に貴賎はあるまい。
とにかくこの肉を見たときに、「ああ、ふところが暖かくなったら、この肉を、端からかぶりついて、喰ってやる…」という気概が湧いてきて、思わず撮ってしまった。
とにかく、いまの私の生きる目標は、この分厚い豚肉になんだかウンジャカウンジャカという名前のソースがかかったものを、かぶりついて飲み下すことである…。