明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

ピーターラビット展最高だったよ!

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「ラビット」と「バニー」の違いの違いをご存知だろうか。
いま八王子の東京富士美術館で開催中のピーターラビット展に行って、ふと疑問に思ったのです。
そういえば、どちらもウサギだけど…。
答えを言うと、ラビットは「ウサギ」、バニーは「ウサちゃん」という感じで、愛称だということだ。
うむ、であればやはり、「ラビットガール」ではなく、「バニーガール」、「ウサちゃんガール」という使い方が正しいのであるな。

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はるばるやってきた東京富士美術館
京王八王子駅から、さらにバスに乗り15分くらい。
家を出てから都合2時間くらいかかった。
思えばこれが誤算の第一であった。
八王子は遠い。
山すそにある東京富士美術館はなお遠い。

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チケットもかあいらしい。
だいたい動物が好きなんだけど、このピーターラビット、作者のベアトリクスポターが描く動物たちは特に好きです。
理由はいくつかあって、例えばイギリスヴィクトリア朝だからであるとか、例えばその擬人化技法があまりにチャーミングであるからとか、私財をイギリス湖水地方保全のためになげうっているところとか、とても好ましく感じられます。

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館内ではこんなフォトスポットが出迎えてくれ、作りが凝っています。
展示物も日本初公開(どころか、イギリス国外に出るのが初)だという直筆ペン画が数百点ならんでいて、とても見ごたえがありました。
絵だけではなく、作者が実際に使っていた机や木底靴、作中のかかしを再現したオブジェなど、じっくり見ると、2〜3時間はかかるでしょう。

ところが、この美術館ってやつは、やたらと閉まるのが早くて、17時完全閉館なのです(16:30最終入場)。これが誤算その2と言えるでしょう。
で、僕が美術館に到着したのが、16時…。
そう、もう計算が狂っていて、わずか一時間の滞在では、展示物のすべてを堪能することはあたわないのです。
しかも。
僕は本屋やコンビニなど、同じようなものがずらりと並んでいる環境になると、トイレに行きたくなる「青木まり子現象」の体質なのです。
入館後、10分くらいトイレにこもり、時間を無駄にすること無限大。
わざわざ高い電車賃、バス代と多大な時間を払い八王子くんだりまでやってきて、やっていることはトイレにこもりひとりきり。
青空、ひとりきり。
これが誤算その3でございました。

時間がない!
もっとゆっくり見たかった…(すべて自分が悪いのである)。

それでも、限られた時間で見た展示はとても美しく(百年前に描かれたとは思えない!)、平面物にとどまらない展示物の興味深く、本国で出版されるやいなや、日本の農業なんとか新聞みたいなものに翻案翻訳された(ピーターはウサギのピータ郎に、マクレガーさんはごん爺さんになっているのである)、いわば海賊版の実物が置いてあるのもおもしろく、また、お土産物屋のアイテムの豊富さには舌を巻く思いでした。
ちょうどお土産を物色していたら閉館時間の17時になり、警備員がやってきて閉館だからさっさとしろと言うのです。
焦ってそこらへんにある目ぼしいものを手当り次第レジに持っていったら、ピーターラビットグッズを5000円くらい買っていました。
お…おお…一瞬で消え行く我が生活費…。
ウサギやカエルや猫や犬のかあいらしいイラストに変貌していく貴重なキャッシュ…。

しかしまあ、ピーターラビットグッズの売上は、ナショナルトラストの収入になり、巡り巡ってイギリス湖水地方の美しい自然と風景を守る原資になると思えば、この程度の出費はせいぜい、致命傷程度の痛みです。
けっこう痛い。

とてもよい展覧会だったのでもう一度行きたい。
あと、同じく自然を見つめて物語を生み出した童話作家として、宮沢賢治ベアトリクスポターのかんたんな比較論を書こうと思っていたのだけれど、なんだか途中でビロウな話も出てきたり雰囲気が少し違ってしまったので、稿を改めてまたの機会に譲りたい。
ベアトリクスポターは、『注文の多い料理店』に少し似ている話をつくっていたりしたんですよ!)
あと鳥獣戯画っぽさとかね。