明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

高山ラーメンと町家カフェとだんご

引き続き高山の話よ。
写真が一杯あるけえのう。

いきなり広島弁なんはさっきまでBBTでやっとった
『獲っちゃる ~広島三栄ジムの挑戦~』(新広島テレビ制作)
というドキュメンタリーを見とったからよ。

>「東京のジムへ移籍したら、もっとチャンスがあるんじゃないか?」と尋ねると、

「広島のジムからどうしてもチャンピオンになりたい」と言う。


男じゃのう。

ちなみにワシの広島弁は『はだしのゲン』と
野球解説者の達川さんの広島弁を参考にしとる程度のバッタモンじゃけぇ
間違いがあってもどうか許してつかあさい。



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広島弁終了。
というわけで高山ラーメン
高山に高山ラーメンというラーメンがあることを高山に来るまで知らなかった。
竹やぶに竹立てかけたのは竹やぶに竹立てかけたかったからだ。

<高山ラーメン - Wikipedia>


なんでも鶏ガラに鰹節を加えた和風ベースのスープと
スープに元々醤油ダレを混ぜてから煮込んでいるのが特徴だとか。

細い縮れ麺がチキンラーメンみたいな感じで
今の装飾過多なこだわりラーメンとはまた違った魅力がある、
昔ながらの「中華そば」という感じのラーメンでした。
具もネギとチャーシューとシナチクの3品でシンプルな構成。

ちなみにお店は

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こちらの元祖甚五郎らーめんというお店。
店から出るとお昼時ということもあって行列ができていました。
隣には持ち帰り用のラーメンの販売店が隣接していたり。
有名店だったのね…。

並んでいるのは観光客には見えないスラックスとシャツ姿のおっちゃんたち。
9月になっても暑い日が続いていましたので皆さんクールビズですね。
しかし見事にオッサンばっかりですなあ。
と思って写真を見直したら一人だけ女性のかたがいました。

失礼マダム。

<甚五郎らーめん - 食べログ>

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メニューはこんな感じ。
甚五郎らーめん600円! ライスはサービス!
ありがたい。

味の方は
普通の「中華そば」と聞いてイメージする味よりも油をぐっと少なくして
スープも鶏ガラよりも魚ダシに寄ってあっさりと風味よく感じを思い浮かべてもらえれば
だいたいそんな感じです。

とりたてて「ウマイ!」と叫ぶほどではありませんでしたが
高山市民が愛する地元の味、というものを感じられたのがよかった。
旅行中においては味よりもその場でしか食べられない、
その土地の人が愛しているというようなことが付加価値になりますよね。

タレとスープを一緒に煮込むという必要性というか意味がよくわかりませんが
やっぱり味が変わるものなのかなあ。
今度やってみよう。

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腹がくちくなったのでカフェへ。
高山はそれほど大きくない街ですので
観光するようなところは歩いてでもかなり見て回れます。

ですがそれでもずっと歩いているとやはりもうヘロヘロになるもので…。
築150年の町家を改装したというこのカフェ「青」で休憩しました。

<Cafe 青 - 公式Webサイト>


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歩いていたら↑こんな地図を見つけたので行ってみたくなったのでいきました。
上の地図で300m四方くらいかな?

コンパクトな観光地なのです。
それでいまグーグルマップで「高山」を調べてみたら…

あっ、高山ってストリートビューがあるんだ…

いやいいんですけどね…。
なるほど高山はミシュランガイドにも掲載されているらしい世界的な観光地だそうですから…。
グーグルストリートビューができるなら海外の方も気軽に見られますものね。
でもなんてーか「別に行かなくても見れたなあ」という気がしてしまいます。

いやいいんですけどね…。

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お店の中。
古い町家の雰囲気が残っていて素敵です。
右手側が中庭。
中庭は喫煙スペースにもなっています。

廊下が細い!
これも昔の家だからでしょうか。

じつはこれトイレへ行く途中の廊下なのですが
これだと体格のいい外国人なんかはトイレ行くのにも一苦労でしょうねえ。

あらまぁ素敵な喫茶店ね…。
なんて突然女言葉になりながら一息ついて…
この150年の歴史ある空間に身も心も委ねてリラックスしようとした瞬間…

また仕事の電話が着信…。


お前…
お前なんなの…

なんでこっちがこう旅行気分を高めたり古い空間の雰囲気に浸ろうとしたところを狙ってお電話掛けてくるの…

いえ仕方ないんですけどね…。
電話ってのは相手の状態がわかりませんですから…。

というわけでこの喫煙所の中庭スペースで10分ほどお電話。
いくら素敵な中庭でもすっかり意気消沈してしまっておりますので
もうここが庭だろうがワニだろうが目に入りません。

中庭で仕事を一件落着させていたら

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注文していたアイスコーヒーとわらび餅が届いていました。
お座敷が客席になっていて
小さなテーブルの上にはロウソクの明かりを模したテーブルライトなんかも置いてあって
なかなか素敵です。
右下に写ってしまっている小汚い素敵じゃない膝小僧はどうか無視していただきたい。


ただしこのお値段が…

は、800円だとう…

アイスコーヒーが400円でわらび餅が500円。
一緒に頼むとセットになって100円安くなっての800円です。

さっきのラーメン(昼ごはん)は600円だったのだぞ!


と湯気を立てて鼻息を荒くしますが
まぁオサレなカフェは普通にお値段もこれくらいはしてしまいますよね。

昼飯より高いお茶…腑に落ちぬ…
という気持ちで心のなかではぐぬぬと歯噛みしながらも
いえいえそんなことは当然知っていますよ
ちょっと気の利いたカフェならこれくらいのお値段は当然取りますよねわかりますわかります
これでもワタシは東京にも長いこと居ましたし
あの日本一のオサレスポットと言っても過言ではない表参道ヒルズもいったことがあるんですよ
ただし男友達と2人で行って浮きまくって帰ってきたのだった)。
と苦い思い出を思い出しながら取り澄ました表情をしておりました。

しかし取り澄ました表情をしながらも内心は忸怩たる思いでしたので
2時間は粘ってやる…
とフレッシュミルクの器よりも小さい人間性をフルに発揮して
このコーヒーとわらび餅をじっっっっっっっっっっっくりと味わいながら
ゆっくりした時間を過ごしたのでした。

青春18切符の旅ゆえ
鈍行電車の中で読むための文庫本だったり
時間を潰す道具は豊富に持って行っていましたからね。

わらび餅は美味しかった。

箸でつまむとぷるぷると半透明に光るわらび餅は
黒糖の黒くつややかなシロップを身にまとって
滑り落ちそうに震えるからその箸をなんとか口の中に持って行き
舌の上に乗せるとさらに頼りなげに儚げにふるふるとその身を震わせ
口の中を滑らかな表面がつるつると撫でて行って
それでいて噛みあわせる食感ももちもちと良く
ごっくんと飲み下すその瞬間まで変化していく食感は格別のもので
ひらがな4文字のオノマトペが実に似合う美味だったのでした。

なんでもこのわらび餅は店員さんが毎朝寒天的なものを練って作っているらしいですよ。
結構な手間と労力がかかって
作り終わる頃には汗ビッショリになってしまうそう。

なるほどそれなら500円という値段にも合点がいった。

きなこなんかも
わらび餅を頼むとすでにふり掛けてあるものが多い中
別の皿に梅の花の型に固めて置かれていたりしてなかなか芸が細かい。

「あっなるほどこれは箸でつまんで直接口の中に入れて食べられるんだな」
と思って箸で食べようとつまんだら

空中で粉々になった。

口までもう10センチというところであわれきなこは砕け散り。
ぶちまけてしまった。
もとの粉になったそれは
主にジーンズの繊維と絡んだり
そのままソファや床に落ちていったり
はらはらと空中を舞ったりしていた。

おお…。

中庭の光が差し込む中を
粉々になつたきなこは幾筋(いくすぢ)かの光の道を映し出しながら
あたかも粉末といふ状態(じゃうたい)を離れガスになつてしまつたかのやうに
それは美しく飛び散るのだつた。

などと情景を宮沢賢治風にして詩に詠んでも仕方がない。
とにかくきなこをこぼす失態を犯してしまったのだった。

美味しいわらび餅と落ち着く空間で長時間リラックスしてすっかり元は取れたと思っていたところに
更にこの掃除仕事を増やしてしまってむしろこれでは時間と料金の関係から言って
料金が不足してしまうくらいになってしまったので申し訳なかった。

ごめんなさいね。

申し訳ない気持ちで逃げるように会計をして逃げて行きました。
犯人が逃げた跡にはきなこの粉末がヘンゼルとグレーテルのように落ちていたということです。

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ちなみにそのカフェ「青」はこの「蔵小路」という建物の中にあります。
やぶら小路の蔵小路。違うか。
「蔵小路… ワタシの故郷… コワクナイ…」。違うか。
(ちなみにこれは映画『ターミナル』で主演のトム・ハンクスの故郷がクラコウジアという架空の国で以下略)

中で日本酒の試飲ができます。
ここでお酒を2本買って宅急便で家に送りました。
高山のお酒は辛口!

富山の酒も辛口が多いですが
ここで飲んだ「元祖鬼ころし」という酒はそれに輪をかけて辛いです。
普段日本酒を飲むと「甘くないから辛口」という考え方をしてしまいますが
ここのお酒については「辛み」という味がしっかりと日本酒にあるのだとわかる辛口でした。
ピリリ、というか、ヒリリ、という感覚がしっかりと舌に生まれます。

これに合うツマミはやはり新鮮な魚介類というよりかは
もっと味の濃い、発酵系のもの…朴葉味噌や寺納豆
たっぷりと脂の乗った飛騨牛なんかが良さそうです。
鮒ずしなんかもいいと思いますよ。
極度の辛口なので
「これ単品では濃すぎてちょっと…」
というくらいのツマミと合わせて初めてその真価が発揮されるように思います。

寒い地域の日本酒は辛くなるという話ですが
やはり富山より高山のほうがどれだけか寒くなるので日本酒も辛くなるということでしょうか。

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おみやげも手配したしカフェで時間もガッツリ潰せたし
もう高山を去ろうというかというタイミングで
「しまった団子を食べてないぞ!」と思いだしたので慌てて買いました。

もちもち。

シンプルな醤油味のだんごは
お茶を飲まずともパクパクと食べられて
お店で買って駅につくまでの間に食べきってしまいました。

ごちそうさまでした。

しかしこうして見るとなんだかんだで満喫してるなあ。