明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

こうの史代『この世界の片隅に(上中下)』感想

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写真はこうの史代作『この世界の片隅に』。いま映画上映中の原作漫画です。先週、映画を見てとても感激したので買いました。映画館の入っているショッピングモールの本屋には置いてなかったので、ネット通販で買いました。というか、目の前のシネコンでかけている映画の原作本を揃えておかないというのは全くの無能だと思いますね。そりゃ本屋も潰れるわ。

内容としては映画とほぼ同じで、とはいえ原作漫画には、映画の尺の都合上カットしたと思しきシーンが多数あります。だんなの周作と、すずさんと不思議な縁のある遊女のリンさんとの関係とかね。あとリンさんからこっそり貰った口紅とか。

リンさん関係のエピソードが割と映画では削られていましたね。まぁそれは「家族と夫婦の物語」という風に仕立てるためには余分な部分だったかもしれません。それでも「戦時下の広島(呉)のありのままを描く」という部分が少し削られて、ちょっとドラマ要素が減っているというのは、仕方ないとはいえ、少し残念ですね(映画では削られた切ないエピソードがまた、いいのよ)。

あとすごいのが、映画を見た後に読むと、主人公のすずさんの声が、映画で声を当てていたのんさん(能年玲奈)の声に聞こえてきます。上中下巻でかなりミッチリ詰まっているマンガなので一気に読むと疲れますが、映画を見て感動した人は、原作もとてもいいですよ。

楠公飯」やその他ご飯の作り方も詳しく載っています。詳しく載っていたからなんだ、というのはありますが。笑。そしてあと、映画の感想を書いたときには「何年か前に原作を読んだことがあって~」と書いていましたが、

あれ、嘘でした!

映画を見ながら、「あれ~こんな話だっけな~ 嫌だな~ 怖いな~ なんか違う気がするな~ でもたしかに、こうの史代の戦争被害を描いたマンガを読んだことがあるはずなんだよな~」という気持ちでいたのですが、その正体は

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夕凪の街 桜の国というマンガでした! これも2007年に(実写)映画化されていて、おそらくそのときに読んだのでしょう。映画は見ていませんが、こちらもほのぼのと優しい女性の主人公が、小さくてあたたかい家庭を作るんだけど…という筋で、まぁ、同じ作者ですし、似た感じではあったのです。

んで、たしかこのマンガのラストシーンは「この世界の片隅に、またひとりわたし(主人公)が死んで、原爆を落とした人は、よっしゃ、やった、と思うんかねえ…」というくらいセリフをつぶやいて死んでいく…的な終わり方だったような気がしていたので、『この世界の片隅に』と混同していたのです。

けど、違いました。完全なる勘違いでした。

自分でかってにラストシーンのセリフを捏造していた。ううむ。『夕凪の街 桜の国』も今一度読み直したい。