明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

映画『キングスマン ファースト・エージェント』観た感想 超面白かった 今年1番だね!(1月10日)

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キングスマン ファースト・エージェント』公式サイト

映画『キングスマン ファースト・エージェント』を観てきた。

2021年末に公開された、スパイ映画『キングスマン』シリーズの第3作で、イギリスの秘密(スパイ)組織“キングスマン”がいかにして生まれたのか、その経緯が描かれる。

 

さて、それが……めっちゃおもしろかった!

 

いや~、おもしろかった!

今年観た中の映画で一番だよ!

……まあ、いまは1月10日だし、2022年に観た映画の1本目なんだけどこれが。

 

前作、前前作は現代を舞台にして、ワクワクスパイグッズ&イングリッシュスーツカッコエエ&ぶっとんだ映像でブラックユーモア大爆発という感じで、どちらかというとシリアスではなく笑える作りになっていた。けど、本作は第1次世界大戦をおもに扱っていて、近現代の“時代劇”になっているということもあってか、全編シリアス寄りの雰囲気。

 

もともとイギリスン イングリッシュスーツとかイギリス文化かぶれにとってはたまらない映画なんだけど、舞台が100年(強)前に移ったことでそれがよりダイレクトに出ている。

メイドさんもいるし。

完全フィクションだった前2作とは違い、史実にも基づいた歴史エンターテインメントになって目新しさを生んでいる。

現代イギリスを舞台にする以上(アメリカと違って直接戦争はしていないから)銃を使ったドンパチをやるにはどうしてもフィクションっぽく仕上げざるを得ないのだろうけど、WW1をテーマにすることである意味その枷を外すことができたのではないかと。

1902年のボーア戦争(たぶん)で母親を失うところから始まり、WW1への志願、この世の地獄が現れた塹壕戦、そして……という、これまでシリーズにもうひとつ物足りなかった“重厚感”というものを手に入れている(もちろんそれがないポップなところもスパイ娯楽映画として長所ではあったのだけど)。

戦線での激しい戦闘描写は重苦しい雰囲気でほとんど映像の世紀

 

そんなわけでシリアスぶっこいてる前半があるために、全体が“スパイ活劇!”というわけではなくなったけど、それでもオモシロスパイ映画であることは間違いなくて、アメリカまでメイドや使用人たち“階下の住人”による情報網が伸びるところとか(ここめっちゃ好き!)、海を越える伝書鳩とかスパイ映画らしいワクワク感は健在。

オーバーテクノロジー・ハチャメチャ・スパイグッズは影を潜めたけど、諜報組織としての描かれ方はむしろリアリティーを増した。

前半においては、シンプルにシリアスな戦争映画としても成立している。

これは意外な驚きというか、3作目だしマンネリを避けたという理由もあるんだろうけど、いい意味で裏切られた形でとてもよかった。

(マンガで言うと『修羅の門』の合間に『修羅の刻』が挟まるような、「おお・・・そう来たか・・・」ヴァッ ニィ という感じ。どういう感じだ)

 

後半は、あからさまなクリフハンガー(ザ・クリフハンガー)とかケレン味がキツめのところもあるんだけど、まあ、それはもともとこのシリーズの味だからな。

重厚感あふれる映画前半と、シリーズを踏襲したような派手なアクションが楽しめる後半ではやや食い合わせが悪いというか雰囲気が異なっていてアンバランスの感がないではないけど、個人的にはこれはこれでヨシ!

あんま暗いばっかでもね。

 

前半はヒストリー・フィクションもありつつWW1欧州戦線の戦争映画としてたっぷりと楽しめて、後半はこれまでと変わらない激しいアクションの『キングスマン』が楽しめる(かっこいいスーツ要素はもちろんたっぷり!)という感じでとても満足でした。

 

それにしてはしかし、興業側はいまいちヒットしないと踏んだのか、公式サイトに金が掛かってないぞ。

ああ、まあ、なんですな、1900年代初頭の欧州史というのは欧米ではともかく確かに日本では人気のある時代ではないですからな。WW1はやはり日本人にとってはどこか他人ごとだ。

俺は好きなんだけどね……メイドさんいるし……。

 

なるべくネタバレしないようにしようと思って書いたらとめどない内容になっちゃったな。

覚えていることを箇条書きで

  • サヴィル・ロウ11番地……
  • やっぱり外人はスーツが似合うなあ
  • 公爵の屋敷で『ダウントン・アビー』かなって脳が一瞬混乱する
  • ベイツさんどこ?(いない)
  • モールズリーさんどこ?(いない)
  • (どうでもいいけどダウントン・アビーの主人公、ロバート伯爵はこのキングスマンのオックスフォード公爵に比べると爵位は低いはずだけどお屋敷は伯爵のダウントン・アビーのほうがずいぶん立派だなあ)
  • ポリのコレだとは思うけど公爵家に黒人の執事? てのはありえるのかなあ? でも執事でもないのかな? 運転手? 運転してたような? してなかったっけ。
  • まあスパイ映画ですから多少の時代考証には目を瞑ろう(えらそう)
  • いやまあ戦合時代の信長の配下・弥助のことを思えば黒人の執事くらいいてもおかしくないのかもしれない。しらん。
  • ポリのコレだとは思うけど、危ないところで女中頭(乳母?)にすんでのところで助けられて「男はだらしないわねえ」と言わせるは余分じゃろうな。アクションだけで十分なはず。「これ男女を逆にしたら炎上するんじゃね」っていう表現はやっぱりトゥーマッチなのではなかろうか。まあいいけど。
  • ラスプーチンつよい
  • イギリス国王・ドイツ皇帝・ロシア皇帝がイトコ同士とかどうなってんねんヨーロッパ
  • そりゃ日本の政治家も「複雑怪奇」って言うわ
  • ヤギつよい
  • スタッフロールのCパート燃える
  • どうでもいいけど映画を出たあとにズボンのボタンが弾け飛んだ

前2作も改めて観たくなったな! 3作まとめたトリロジーBlu-ray BOXとかでたら買っちゃうかもしれない。