明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

映画『エリザベス ゴールデンエイジ』&『ミス ポター』

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なんだか寄寓にも立て続けにイギリスの女性が主人公の映画を見る。
(DVDを借りて)

とはいっても時代が違って、エリザベスは1588年でポターは1900年台初頭。
日本では戦国時代と明治時代。


話としては。
『エリザベス ゴールデン・エイジ』
→処女王(the Virgin Queen)エリザベスは当時無敵だったスペイン無敵艦隊にケンカを売って戦争。
(強いから無敵艦隊ってどんだけ強いんだよ)。
でも無敵艦隊に勝利。以降イギリスは大いに発展する。
その合間に結婚を利用した外交とか、新大陸を冒険する冒険かとのロマンスがあったり。

たぶん、たぶんだけど製作者は『ジャンヌ・ダルク』的、
戦う強い女性を描きたかったのではないか。
でもエリザベス1世は戦士ではなくて女王なので、
実際に自分は戦いに行かないので、
絵的に少々地味になってしまうのはいかんともしがたい。

イギリスの強い女性の統治者というと、
昔のサッチャー元首相を思い浮かべてしまいますね。

いや実際にはよく知らんのだけどね>サッチャー ン



『ミスポター』
→『ピーター・ラビット』の作者、ビアトリクス・ポターの話
ピーターラビットの出版から、
編集者との婚約、
その人の死と田舎への引越し、
田舎の土地を買い取って、
その土地を保存するナショナルトラスト運動を始めるまでを描く。

物語は1902年から始まる。
1902年と言うのは日英同盟締結の年で、
夏目漱石がロンドンへ留学している年で、
長く続いたヴィクトリア朝が、
ヴィクトリア女王の逝去とともに終わった次の年で、
漱石は下宿の人に肩車をしてもらって女王の国葬を見物している)、
ヴィクトリア朝というのは漫画『エマ』の舞台にもなっている時代で、
好きな時代なんです。

ビアトリクス・ポターウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%82%BF%E3%83%BC

>彼女の叔父は、ビアトリクスをキューガーデン(国立の植物園)へ研究員として推薦するが、
>女性だったため採用されることはなかった

へー。
このキューというところに、
イギリスの官公庁の公文書を収めたナショナルアーカイブスという建物があって、
去年、日英同盟とか日露戦争関係の文書を探しにそこへ行ってきたのです。
キューガーデンにもいこうかとしたけど、
閉園時間が迫っていたのと、
入園料がたしか3000円くらいしてスゲー高かったからやめました。
キューのスタバでコーヒーを飲みました。


好きなんですよ。
ピーターラビット
ヴィクトリア朝も。
ヴィクトリアン好きにとっては、
ヴィクトリア朝の世界が(たとえセットでも)再現されているという点だけでも見る価値があります。
でもたぶんロケ多めみたい。
古い建物が多いイギリスだからこそできる?

なんというか、
自然に対して大いなる愛情を持っている作家なんですよ>ポター
その点で宮沢賢治と似通っている。
賢治がもし、絵が上手でスケッチを趣味としていたら、
その作品(童話)を絵本の形で表し、
日本のビアトリクスポターになっていたのではないかと思う。
『どんぐりと山猫』とか、
『茨海小学校』とか、
擬人化された動物がたくさん出てきて、
絵にしたら猫とか狐とかきっとすごい可愛らしいに違いないんだ!
宮沢賢治も好きなんです。



映画の中では、スケッチに描かれたピーターラビットなどの動物たちがアニメーションで動くんだけど、
なんというか、
すこし大げさな「ディズニー動き」になってしまっているのは残念なことだった。
あくまで本物の動物の動きをして欲しかったと思う。

だってポターはあくまで自然を観察し、
本物の動物をスケッチすることでその作品を完成させていったのであって、
ディズニーを見てピーターラビットを生み出したわけではないのだから。




同じイギリスの女性の映画とはいえ、
その中身はとても違いますですね。

どちらがイギリス女性像の典型なんでしょ?
なんて問いはきっと無意味で、
日本で言っても、同じ時代に活躍した(?)女性でも、
巴御前静御前では全然違うことだし(名前は似てるのにね)。


ええと何の話だ。
ああ映画の感想。
『エリザベス』はまあ、
身分違いのロマンスとか大規模な戦闘シーンとかがあるから、
こっちの方が万人向けと言えばそうだけど、
その時代の時代背景とかヨーロッパ史にあまり興味のない人には少しツライかも。

『ミスポター』は、
ピーターラビットが好きなら見ておいてもいい。
でも基本的に大きな事件とかがあるわけではないので、
退屈な人には退屈だと思います。
でもメイドさんとか出てくるし、
(現実的)メイド好きにはオススメ。
イギリスの田舎のきれいな風景とかがあるのがよかった。
女性の社会進出の話でもあるので、
田嶋陽子フェミニストにはウケがいい話かも。
あと俺のような都会嫌い田舎好きにも共感できる話かも。

また今度イギリスにいけるときがあるなら、
田舎まで足を伸ばして、今でも保存されているというポターの家を見てみたいものです。
アマゾンでセルDVDのジャケット見たら、かわいいなコレ。ほしい


ところで『ゴールデンエイジ』の事を調べるために、
「エリザベス」という言葉でぐぐってみたら、
一番上に予想外な結果が出てくる…(試してみてね)。