スバルのアニメ

というわけで画像はSUBARU×GAINAXプロジェクト『放課後のプレアデス』。
主人公の名前はそのままズバリ「すばる」ちゃん！

＜『放課後のプレアデス』公式サイト＞

えーとその。
どこから説明していいものかと思いますが…。

＜スバルとガイナックスが作ったアニメ『放課後のプレアデス』 Youtubeで無料配信開始 - ガジェット通信＞

自動車メーカーのスバルと
『新世紀エヴァンゲリオン』でおなじみのアニメ制作会社ガイナックスが
コラボして魔女っ子アニメを作っちゃいましたという…　話。

上記画像はこちらから拝借
＜【放課後のプレアデス】 スバルの魅力 - ばるかんろぐ＞

そもそもなんでスバルがアニメを作るのか？
という疑問がまず最初に立ち上がりますが、どうも

「若者の自動車離れ」

に対抗したいための発案らしい。

＜若者のクルマ離れ阻止なるか？
エヴァのガイナックスと組んだスバル“こだわり”の美少女アニメ - ダイヤモンド・オンライン＞

＞ 「月並みな表現ですが、昨今の『若者のクルマ離れ』に対して、
＞自動車メーカーと消費者の間で新しい接点が必要だと思っていました。
＞『クルマに興味のない世界の人たち』に『こっちの世界』を好きになって欲しい、という思いがあります。
＞そのなかで『真面目なモノ作り』からはぶれないで、スバルとガイナックスがコラボすれば、
＞消費者は深層心理のなかで、我々に共感してくれるはずだと考えました。
＞（中略）アニメ／クルマのバランス感ではアニメ側に目一杯振りました」　

ははぁ…。
まぁその…なるほどというか…。

アニメばっかり見てるようなキモオタアニメファンの方に
「スバル」というメーカーや車に対して知ってほしいと。
これまで全くやらなかった方向に窓口を開きたいと。
行き詰まり感のある現状を打破するためにもちょっと変わったことをしてみたいと。

そんなようなことらしい。

とはいえこれまでにない企画だけに紆余曲折もあったようで……

＜エヴァのガイナックスとなぜスバルは組んだ？
美少女アニメ『放課後のプレアデス』誕生秘話（下） - ダイヤモンド・オンライン＞

＞関係各位が激論を重ねるなかで、ガイナックス側は富士重工業側に、何度となく尋ねたという。

＞「あなた方はアニメで、本当は何をしたいのか？」と。

何でも最初はCMでもやっている衝突防止機構「アイサイト」のプロモーション用アニメを想定していたとか。
それで出来上がったもの（純然たる魔法少女アニメ）は…。

すばる全然関係ないやないかーい。

っていう。
さらに作中では

「馬鹿すばる！」

と主人公（すばる）が罵られるセリフもあったり
お金出してるクライアントの社名をバカ呼ばわりするとは…
なかなか勇気のある…

というかこれスバルの中の人たちは気を悪くしないの？

とか他人事ながらハラハラしてしまったり。


えーとまぁ。
なんだか色々と突っ込みたいところは思い浮かぶのですが。

まずアニメとしての出来は…

もちろん技術力に定評のあるガイナックスですので
今風のキャラデザでかわいいキャラクターたちがよく動いて、
アニメーションとしての出来は悪くないです。

悪くないですが
ストーリー的には１クールでやるべきようなことを
わずか24分でやろうとしているので、やっぱりどうしても駆け足感は否めない。
（あとキャラクターデザインとか声優さんの配役とかが萌えアニメ風なので
普段アニメを見慣れていない一般の方は「うわなにこれキモッ…」と引いてしまうかも）

そんでこのアニメを見て「スバルの車が欲しくなった！」と思うかといえば
それはもうあの、特にそういうスバル車の広告もついていないので、
率直に言えばそういうことはありません。

スバルとのコラボ要素も各キャラが持っているステッキのデザインだとか
部屋の鍵が車の鍵だとか、飛翔音（？）がエンジン音だとか
細かいところばかりです。

「若者に車が売れない！」
↓
「若者の好きなものを作って気をひこう！」
↓
「若者は何が好きなんだ！」
↓
「アニメ！」

という思考経路はわかるんですけどね。
わかるんですがー…。

ちょっと安易に過ぎないか、という気もしますね（笑。

知らない人は全然知らないと思いますが
アニメって作るのにお金と手間と時間が結構かかるんですよ。

TVアニメで１話24分あたり1000～2000万円が相場だとか。
（これは通常のものなので、１社スポンサードの広告だから今回はもっと高いかも）

タイアップでアニメ作るのってやっぱり難しいですよね。
そこまで多大な労力とお金と時間をかけて
どの層にどこまで訴求するのかってことはわからないですからね。

一度富山県も富山を広報するアニメをPAワークスに発注してつくっていましたが、
それだってアニメーション部分は非常に少なくて
あとは富山県の景勝地を映像で流す、ってだけの感じでしたからね。

「そうだアニメを作ろう！」と思いついたはいいけどいざやってみるといろいろめんどくさくて大変だった。
っていう感じがなんか見え隠れするような…しないような…。

結論的な感想を言うと

なんだかアニメファンからもスバルファンからも「うーん…」って感じのデキっぽいんだけど
スバル的にはこれで大丈夫なの？

てな感じっす。
なんか公式サイトも全面Flashでお金かかってる作り何だけどいろいろ大丈夫なの？
電通の口車に乗って騙されてるだけじゃないの？（余計なお世話

まぁそれでもアニメ自体は好評っぽいし、いいのかな…。

＜『放課後のプレアデス』面白すぎｗｗｗｗｗｗｗｗ
人気が出たら続編もあるってよ - アプリコットコンプレックス＞

本当にアニメ単品だけで見たときには、
24分でやるには設定の詰め込みすぎだったり駆け足ストーリーだったり
萌え要素と萌え記号で作られたキャラクターだったりっていうのは
個人的にはあまり評価できませんが
それでもこういう新しい試みは面白いと思います。

24分という限られた時間でやるなら
可愛い女の子たちがインプレッサやレガシィやスバル360などスバルの名車を乗り回す
『ストライクウィッチーズ』×『頭文字D』みたいな、設定の分かりやすいアニメの方がよかったんじゃないの
とも思ったり。まぁ別になんだっていいんだけど。

気になる方は観てみてねっと。

＜『放課後のプレアデス』公式チャンネル - Youtube＞
↑から見たほうが画面サイズとかも変えられます。

まぁでもこういう形でこれまでアニメなんて見向きもしなかった業種と
アニメ業界の交流が活発になって
面白いアニメがただで見られるのであればユーザーとしては全然いいですよね！
歓迎です。

初めての試みってことで互いにいろいろあったと思いますが
なんか続いていけば面白いと思います。
頑張れ両社。

ついでにこちらもどうぞ↓
＜富山観光アニメプロジェクト 泣かせる空に会いたい - BBT＞