明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

『のらくろ』復刻版10冊セット買ったった

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画像はこの間届きました小包です。
早速中身を開けますと…


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めりめりビリビリ…
おっ! これは!


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のらくろ』!
こないだ読んだ『のらくろ茶店』シリーズを読んで好きになりました。のらくろ
そしてこれ…


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デン。


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デデデン。

箱入りハードカバー10冊セットなのですよこれが…。
お、おお…

なんというボリューム感だ……。

我が部屋の本棚はすでにずっと満杯パイマン。
しかし買ってもうた。
ちなみに7,000円くらい。
1冊あたり700円っていうのはハッキリ言って安いんじゃないすかね。

いま普通の漫画単行本買っても680円くらいするもんね。
それがこのハードカバーで箱入りで700円くらいですからね。
まぁ中古本なので状態はきちゃないですが
復刻版とはいえ昭和40年代発売ですし歴史的史料と思えばそれも感じ感じ。


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早速1冊目の『のらくろ上等兵』を読んでみると…


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戦友4人(匹)が爆弾四勇士として
華々しく爆死して戦死していたり(登場はわずか2コマである)。


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海賊の「土人」(表現は原作を尊重しております)を軽やかに皆殺しにしたり。
さすがに軍隊に所属しているだけあって気楽に死んだり殺したりしております。
(この先の見渡す限り土人の死体を描いてある見開きカラーページもなかなかシュール)
北野武映画みたいだ)

天涯孤独の野良犬ですから自らの命というものを鶏毛の如く軽いものと心得ていたのでしょう。
なかなかに殺伐とした青春を送っている。


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さらに隊舎に忍び込んだ豚の二人組をざんばらりと続けざまに斬殺。
まさしくやりたい放題、やりたい放題なのであります!

しかし職務上とはいえこれだけ殺しまくった人物(犬)が
戦後は善良な喫茶店のマスターに落ち着いているというのも怖い話だ。
そしてそれが当たり前とは言わずとも、珍しくない時代でもあったのでしょう。

なにしろ初版が昭和7年でしたと奥付にありますからね。
全国の軍国少年はこの『のらくろ』を見て育ったわけですよ。
コロコロコミック』感覚でこの『のらくろ』を読んで育って
軍隊に入って散っていったわけですよ
(たぶん)。

そんな時代があったんだなあと、勝手に昭和のあどけない軍国少年に思いを馳せて
一人しみじみ。


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「船は出てゆく 土人はかえる 知らぬ海辺に 僕ひとり…」。
なかなか哀愁のある都々逸を詠みます。

詩人だなあ。
犬だけど。


そう、この頃はまだ犬らしく4足歩行をしていますね。
のらくろ茶店』の頃にはすっかり2足歩行、そしてスーツを着たり浴衣を着たりしています。
まぁ野良犬も40年生きりゃそれくらいのことはするんだろう。

のらくろ』再評価の波がそのうち来る… ような気がしますですけどね。
表紙のデザインとか小物(奥付の検印など)がのらくろの顔になってたり
いたるところにハイセンスの香りが漂っていて遊び心がたくさんあって
現代知識人気取りが得意顔で昭和スノッブづらできる(自分のことである)、
超楽しい漫画だと思うんですけどね。
こねーかな。

日本漫画史的にも重要な作品ですし
上に言ったように昭和史を彩る一アイテムでもありますし(特に軍国主義が色濃く出ている)
キャラクターとして実に良くできてる… 単純で可愛らしい親しみやすいデザインで
もっとこう、現代でもメジャーであっていいと思うんですよね『のらくろ』。

のらくろのマグカップとかUSBメモリとかあったらちょっと欲しいもんね。

でもまぁ再評価されてブームが来たらきたで古本価格が高騰しそうだから
俺がシリーズをコンプリートするまでちょっと待って。
こねーか。笑。