映画『清須会議』見た
画像は映画『清須会議』公式サイトトップページ。
昨日見てきました。
『武士の献立』とどっちにしようか迷ったんですけどね~。
なにしろ清須会議は138分という大長編… 長丁場… ということなので
これは今映画館で見逃したらテレビやDVDなんかじゃ集中して見ておれんなと思い
こちらにしました。
まぁ、武士の献立も地味な題材なので同じ意味で映画館で見たい映画ではあるんですが。
松重豊とか出せばよかったのに武士の献立。
えーと『清須会議』について簡単にまとめておきます。
せっかく見たので。
【あらすじ】
信長が明智光秀に弑逆されたので織田家の跡継ぎを決めなければならん!
それを決める会議の主導権を握ったものがそのまま織田家の主導権を握るであろう。
方や股肱の臣・羽柴秀吉。こなた勇将・柴田勝家。
織田家の実権を握るのは誰か。
信長が夢見て、半ば実現していた天下統一を果たすのはどちらか。
ひいては、この後、天下を握るのは秀吉か、勝家か。
決戦は清須城会議にて――。
【感想】
時代考証には口出し無用という時代劇映画ですかねこれは。
もちろん小物や服装なんかは時代劇らしいものが用意されているようなかんじですし
既婚の女性は「お歯黒」してましたしね。
でもセリフやシーンによっては浜辺で旗を取る「ビーチフラッグ」をやってみたり
まぁ三谷幸喜らしいコメディタッチな空気が主で
その時代の再現を第一義にしている真面目な時代劇映画とは趣を異にします。
そしたらあとはそれが気に入るか気に入らないかの話で
基本的には別に三谷映画好きなんですけど
今回はう~ん、個人的には『ザ・マジックアワー』のほうが好きだなあ…という感じですね。
もちろん138分間という長い映画ながら
最後まで寝ること無く集中して見られていたので
つまらないというわけではない(2時間以上画面を見つめさせる力がある)のは確かなのですが
おおもとの史実自体がね。
結局秀吉が跡目になるというのは周知のもので。
そいでその秀吉を腹黒い小癪な策士というふうにしてしまって
負ける柴田勝家を勇猛で戦馬鹿で実直で猪突で愛すべきバカというふうに描いてしまったら
それはもう、観客としては、心情的に勝家の方を応援したくなってしまいますから
結末はモヤモヤの残るスカッとしないものになってしまいますよね。
そのへんがね。
ちょっとね。
スカッと気分よく終わるという形にはならないですよね。
大泉洋演じる羽柴秀吉は笑わせながらマジメな事も考えられて
二面性のあるキャラクターが良く出ていてよかったですけどね。
役所広司演じる柴田勝家は逆に1つのことしか考えられない
いや、一つのこともろくに考えられないイノシシざむらいという感じが良く出ていて
キャラクターの対比がされてよかったですけどね。
よかっただけにね。かわいそう。
結局秀吉にいいようにされて終わっちゃいますからね。
あと役者の面でいうと秀吉の妻・寧役の中谷美紀が可愛かった。
おもにおしりがかわいい。
剛力彩芽の
武田の娘で織田に嫁いだ武将の妻ですから筋金入りの箱入り娘で
であれば寧々のように砕けたしゃべり方でなく不自然に感じるような硬さがあっても
それは「あっ武将の妻で当時の礼儀作法的にそうしてるんだな…」と勝手に思いますもん。
そして最後にニヤリと笑って黒く塗った歯を見せるシーン!
これはこの映画の実に印象的なワンショットになりましたね。
クセのある、野菜で言えば香菜みたいな食材を実にうまく調理していたと思います。
あそこだけホラーみたいだったw
ラストシーンは良かった。
あと『ステキな金縛り』の主人公・西田敏行もちらっとだけ出てきてよかった。
そういやアレも映画館で見た(はずだ)けどストーリーすっかり忘れちゃったなあ。
また今度借りてみよう。
そして西田敏行は『武士の献立』にも出ているという…。
昔の日本人っぽい恰幅の良さがあるから時代劇となると引っ張りだこなんでしょうね。
もしも~ ピアノが~ 弾けたなら~♪ のイメージはもはやほとんどありません。
というわけで
・長い!
・大泉秀吉も役所勝家も名演!
・中谷美紀かわいい! 剛力かわいくない! だがそれがいい
・なんか個人的にはイマイチだみゃー
・「日本の行く末が“会議”で決められた史上初のことだった」というのが元々つくるモチベーションだったらしいですし、実際に確かに面白いは面白いのですが、それが最終的にじゃあ観客にとってのカタルシス、快感につながっているかといえばそうではないですよね…。
まとめるとこんなかんじですかね。
三谷幸喜、時代劇やりたいならまた大河ドラマの脚本やって欲しいですね。
それこそ大泉洋主演で『秀吉』とかどうすか!
秀吉最近やってないし!
『水曜どうでしょう』のロケやる時間なくなるからダメか。笑。