『どろろ』(PS2)
『どろろ』(PS2/SEGA/2004/アクションRPG/CERO15)
原作は手塚治虫の漫画。
裏側に手塚プロダクションのきれいなホログラムシールが。
手塚プロ認可製品の証明。
ホログラムでこう……火の鳥がいろいろな角度によっていろいろないろに……
すげえ。新千円札か。
あらすじ
主人公・百鬼丸は体の部位を48の魔神に奪われてしまう。
それを取り戻すには魔神を倒さなければならない。
――――――――俺を返せ――――――――
全身を凶器と化した百鬼丸は、自らの体を取り戻すために、斬って、斬って、斬りまくる。
48の魔神全てを倒すまで、百鬼丸の旅は終わらない。
「オイラは未来の大盗賊、どろろ様だいっ!」
旅の途中出会った、どろろという小さな子供。
どろろは何故か百鬼丸を慕い、旅に同行することになった。
が、どろろの体は百鬼丸の体を使い、魔神によって作られたものであった。
どろろを殺せば、一度に全ての部位を取り戻せると知り百鬼丸は苦悩する。
苦悩の末、百鬼丸は、どろろを殺さずに体を取り戻すことを決意する。
それは魔神を全て倒さなければならない苦難の道だった。
どろろの中に潜む最強最後の魔神を倒し、百鬼丸は体を全て取り戻すことはできるのか――
感想
悪かったところを言った後で良いところを言う。
ダメなところとしては、
アクションにしては大味。
RPGにしては短い。
アクションゲームの醍醐味というのは、『マリオ』に代表されるように
「いかに自分がうまくキャラクターを操作し、ステージをクリアするか」
であり、自分がノーミスならばノーダメージクリアも可能なものが良い。
敵の攻撃パターンを読みきり、自キャラのアクションを全て把握しきったときには、
必然的に、敵からの攻撃は受けず、自分の攻撃は当たるようになる。
逆に、ダメージを受けざるを得ない攻撃がある場合、プレイヤーが受けるのは
「理不尽だ、納得いかない」
という感情。
よくできたアクションゲームというのは、自分の受けたダメージに納得のいくもの、
「自分のミス=自キャラのダメージ」
という式が成り立つ
自分のミスがあって、自分が不利益(自キャラへのダメージ)をこうむる場合、
プレイヤーは意外と腹を立てない。
それは不利益に「自分のミスのせいだ」と納得がいくからだ。
『マリオ』なんかその典型だ。
そしてその自分のミスを(地道なプレイの積み重ねによって)克服する過程には
「おおー俺、上達してる」という快感が生まれる。
要約
・良質アクションゲームはダメージに納得がいく
・それはダメージの原因が自分のミスだ、とわかるから
・そのミスを克服することには、快感が生まれえる
・故に、良質アクションゲームは「ミスこそ楽しい」
しーーーかーーーしーーー
『どろろ』の場合、それが無い。
それは
『無双』シリーズのような「多対一」のようになることや、
カメラワークの悪さによる
「理不尽なダメージ」が多い!から。
マ ジ で カ メ ラ ワ ー ク 最 悪
敵の攻撃が見えないことなんて日常茶飯事。
急に固定カメラの方向が反転することも多々あり、その度にイラっとする。
どろろを操作する時には、ジャンプを多用するのに、カメラワークが悪いものだから、
どこまで飛べばよいのか距離感がつかみづらく、ここでも納得のいかないダメージを受ける。
イライラ。
だいたい『無双』っぽいジャンプ(設定が大味)でジャンプアクションぽいことを
やろうとするのが おおまちがい。
どうでもいい場面のジャンプで足場から落ちる落ちる……
敵の出現に必然性がないから、急に現れた敵に攻撃されることもしばしば。
基本のところでアクションなのかRPGなのかはっきりさせなかったのかもしれない。
アクションにしてはあまりにも多すぎる「理不尽なダメージ」
RPGにしては煩雑な操作。
特に「理不尽なダメージ」と「悪いカメラワーク」
これが作品の質を著しく下げている。
細かいことを挙げれば
・一回が長いわりに多いロード
・短いプレイ時間(20時間程度)
・良くないゲームバランス
・クリア後のおまけがおもしろくない。ただの作業。
・ボス(魔神)が48もいるせいで、使い回しが目に付く。
良いところもあるんですよ!
たくさん!
というわけでここからはいいことを書く。
まずビジュアルが素晴らしい。
『無限の住人』(アフタヌーン連載のサムライ漫画)の沙村広明がキャラデザ。
ポリゴンモデルも良いデキ。
テクスチャの書き込み方とかが『シェンムー』ぽく見えるのは気のせいだろうか。
あとステージの作り方とか。
窓の障子がちょっと破れてたりかわらが少し落ちてたり、細かいところに見える
グラフィッカーのこだわりが『シェンムー』ぽさを感じさせる……。
そういった細かい書き込みによってつくられた、おどろおどろしい感じにさびれた雰囲気が良い。
アクションも(カメラワークの悪さを除けば)よくできてる。
□と△でコンボを作る『無双』系の気持ちよさもある。
普通のアクションゲームだと、2~3時間に一回だろうという
ボス級のデカイ敵が次々と出てくる。やっぱりでかい敵を倒すのは気持ちがいいもんで、
その多くの敵の攻撃を見極めて勝つという『ワンダと巨像』的楽しさもある。
(一応書いておくと、『どろろ』は『ワンダ』より早い。一年ほど)
だいたい前半であれだけこきおろしたゲームを結局最後までやってしまったというのは
他の部分に魅力があったからで……
シナリオもいい。
全てモーションキャプチャーで撮られたイベントシーンは、プリレンタリングでない
リアルタイムポリゴンでも十分に見ごたえがある。
あと前にも書いたけど、
キャラの目的(シナリオの方向)とプレイヤーの喜びを
「魔神から部位を取り戻す(キャラの目的)」→「パラメータアップ(プレイヤーの喜び)」
というふうにシンクロさせてるという成長システムが、実にうまいと思う。
原作の特徴をゲームでも特徴的なシステムとして取り込んでる。
ゲーム化がうまくいった作品だと言って良い。
あと妖怪のモデリングというか、かっこうが特徴的でおもしろい。
からかさおばけは体を振り回してレーザービームを飛ばしやがります。
カッパは皿からウルトラマンセブンみたいな光線(八つ裂き光輪だっけ/すごい名前)を飛ばしてきます。
結論として
操作は『無双』式で爽快感がある。
キャラクターのモデリングや構造
物など、ビジュアル面は言う事な
し。原作の設定を特徴的な成長シ
ステムで生かしているのも正に慧
眼だと言える。だがコンティニュ
ーが無いなど細かいところで損を
している。カメラワークの悪さは
人によってかなりイラつくかも。
7点。
廉価版とか、安いのがあれば買い、って感じ。
クロスレビューっぽい改行。
これ難しいな……。
8点は買い。9点はこれは買い!10点なら死んでも買い。
ていうか日本今回はだめだなあ本当に!!
いや、オリンピックの話ですけど!
なーにやってんだか!
こうなると浅田真央が出られなかったことが悔やまれる……
協会に強く浅田真央出場の要求をしなかった裏側には
安藤美姫を出したい企業(ていうかロッテ)の圧力があったとかなかったとか…
原作は手塚治虫の漫画。
裏側に手塚プロダクションのきれいなホログラムシールが。
手塚プロ認可製品の証明。
ホログラムでこう……火の鳥がいろいろな角度によっていろいろないろに……
すげえ。新千円札か。
あらすじ
主人公・百鬼丸は体の部位を48の魔神に奪われてしまう。
それを取り戻すには魔神を倒さなければならない。
――――――――俺を返せ――――――――
全身を凶器と化した百鬼丸は、自らの体を取り戻すために、斬って、斬って、斬りまくる。
48の魔神全てを倒すまで、百鬼丸の旅は終わらない。
「オイラは未来の大盗賊、どろろ様だいっ!」
旅の途中出会った、どろろという小さな子供。
どろろは何故か百鬼丸を慕い、旅に同行することになった。
が、どろろの体は百鬼丸の体を使い、魔神によって作られたものであった。
どろろを殺せば、一度に全ての部位を取り戻せると知り百鬼丸は苦悩する。
苦悩の末、百鬼丸は、どろろを殺さずに体を取り戻すことを決意する。
それは魔神を全て倒さなければならない苦難の道だった。
どろろの中に潜む最強最後の魔神を倒し、百鬼丸は体を全て取り戻すことはできるのか――
感想
悪かったところを言った後で良いところを言う。
ダメなところとしては、
アクションにしては大味。
RPGにしては短い。
アクションゲームの醍醐味というのは、『マリオ』に代表されるように
「いかに自分がうまくキャラクターを操作し、ステージをクリアするか」
であり、自分がノーミスならばノーダメージクリアも可能なものが良い。
敵の攻撃パターンを読みきり、自キャラのアクションを全て把握しきったときには、
必然的に、敵からの攻撃は受けず、自分の攻撃は当たるようになる。
逆に、ダメージを受けざるを得ない攻撃がある場合、プレイヤーが受けるのは
「理不尽だ、納得いかない」
という感情。
よくできたアクションゲームというのは、自分の受けたダメージに納得のいくもの、
「自分のミス=自キャラのダメージ」
という式が成り立つ
自分のミスがあって、自分が不利益(自キャラへのダメージ)をこうむる場合、
プレイヤーは意外と腹を立てない。
それは不利益に「自分のミスのせいだ」と納得がいくからだ。
『マリオ』なんかその典型だ。
そしてその自分のミスを(地道なプレイの積み重ねによって)克服する過程には
「おおー俺、上達してる」という快感が生まれる。
要約
・良質アクションゲームはダメージに納得がいく
・それはダメージの原因が自分のミスだ、とわかるから
・そのミスを克服することには、快感が生まれえる
・故に、良質アクションゲームは「ミスこそ楽しい」
しーーーかーーーしーーー
『どろろ』の場合、それが無い。
それは
『無双』シリーズのような「多対一」のようになることや、
カメラワークの悪さによる
「理不尽なダメージ」が多い!から。
マ ジ で カ メ ラ ワ ー ク 最 悪
敵の攻撃が見えないことなんて日常茶飯事。
急に固定カメラの方向が反転することも多々あり、その度にイラっとする。
どろろを操作する時には、ジャンプを多用するのに、カメラワークが悪いものだから、
どこまで飛べばよいのか距離感がつかみづらく、ここでも納得のいかないダメージを受ける。
イライラ。
だいたい『無双』っぽいジャンプ(設定が大味)でジャンプアクションぽいことを
やろうとするのが おおまちがい。
どうでもいい場面のジャンプで足場から落ちる落ちる……
敵の出現に必然性がないから、急に現れた敵に攻撃されることもしばしば。
基本のところでアクションなのかRPGなのかはっきりさせなかったのかもしれない。
アクションにしてはあまりにも多すぎる「理不尽なダメージ」
RPGにしては煩雑な操作。
特に「理不尽なダメージ」と「悪いカメラワーク」
これが作品の質を著しく下げている。
細かいことを挙げれば
・一回が長いわりに多いロード
・短いプレイ時間(20時間程度)
・良くないゲームバランス
・クリア後のおまけがおもしろくない。ただの作業。
・ボス(魔神)が48もいるせいで、使い回しが目に付く。
良いところもあるんですよ!
たくさん!
というわけでここからはいいことを書く。
まずビジュアルが素晴らしい。
『無限の住人』(アフタヌーン連載のサムライ漫画)の沙村広明がキャラデザ。
ポリゴンモデルも良いデキ。
テクスチャの書き込み方とかが『シェンムー』ぽく見えるのは気のせいだろうか。
あとステージの作り方とか。
窓の障子がちょっと破れてたりかわらが少し落ちてたり、細かいところに見える
グラフィッカーのこだわりが『シェンムー』ぽさを感じさせる……。
そういった細かい書き込みによってつくられた、おどろおどろしい感じにさびれた雰囲気が良い。
アクションも(カメラワークの悪さを除けば)よくできてる。
□と△でコンボを作る『無双』系の気持ちよさもある。
普通のアクションゲームだと、2~3時間に一回だろうという
ボス級のデカイ敵が次々と出てくる。やっぱりでかい敵を倒すのは気持ちがいいもんで、
その多くの敵の攻撃を見極めて勝つという『ワンダと巨像』的楽しさもある。
(一応書いておくと、『どろろ』は『ワンダ』より早い。一年ほど)
だいたい前半であれだけこきおろしたゲームを結局最後までやってしまったというのは
他の部分に魅力があったからで……
シナリオもいい。
全てモーションキャプチャーで撮られたイベントシーンは、プリレンタリングでない
リアルタイムポリゴンでも十分に見ごたえがある。
あと前にも書いたけど、
キャラの目的(シナリオの方向)とプレイヤーの喜びを
「魔神から部位を取り戻す(キャラの目的)」→「パラメータアップ(プレイヤーの喜び)」
というふうにシンクロさせてるという成長システムが、実にうまいと思う。
原作の特徴をゲームでも特徴的なシステムとして取り込んでる。
ゲーム化がうまくいった作品だと言って良い。
あと妖怪のモデリングというか、かっこうが特徴的でおもしろい。
からかさおばけは体を振り回してレーザービームを飛ばしやがります。
カッパは皿からウルトラマンセブンみたいな光線(八つ裂き光輪だっけ/すごい名前)を飛ばしてきます。
結論として
操作は『無双』式で爽快感がある。
キャラクターのモデリングや構造
物など、ビジュアル面は言う事な
し。原作の設定を特徴的な成長シ
ステムで生かしているのも正に慧
眼だと言える。だがコンティニュ
ーが無いなど細かいところで損を
している。カメラワークの悪さは
人によってかなりイラつくかも。
7点。
廉価版とか、安いのがあれば買い、って感じ。
クロスレビューっぽい改行。
これ難しいな……。
8点は買い。9点はこれは買い!10点なら死んでも買い。
ていうか日本今回はだめだなあ本当に!!
いや、オリンピックの話ですけど!
なーにやってんだか!
こうなると浅田真央が出られなかったことが悔やまれる……
協会に強く浅田真央出場の要求をしなかった裏側には
安藤美姫を出したい企業(ていうかロッテ)の圧力があったとかなかったとか…