京浜工業地帯を経て川崎セメント通りの焼き肉
例によって、
独り言食事マンガ『孤独のグルメ』に登場するお店の元ネタです。
主人公・井之頭ゴローが、
仕事を前に「焼肉でも入れていくか」と川崎の焼肉屋に入り、
カルビやミノやライスやチャプチュを食べまくるという、
いつも通りの話です。
中でも、
肉とご飯を食べるのに興が乗ってきたときの、
「うおォン 俺はまるで人間火力発電所だ」
という、
読者にいったい何を言っているんだこいつはと思わせざるを得ない大名言を残す回です。
頼んだのは「よくばりランチセット」1500円。
カルビ・ミノ・ブタバラ（だったかな）？と、
ご飯、ワカメスープ、キムチ、ナムル、韓国ノリがセットになってます。
あと作中で「なんだか翌日温めなおしたスキヤキのようだ」と言われている“チャプチュ”。
実際に食べてみたところ、
うーん、
たしかにこれは「翌日温めなおしたスキヤキ」だわ！
他にいいようがない味で、
「翌日温めなおしたスキヤキ」はいい得て妙な表現です。
メインは春雨なのですが、
ごま油と醤油と砂糖やなんやかやで味付けされていて、
なかなかおいしいです。
あんまり韓国料理っぽくなくて食べやすい。
肉はどれもおいしく、
練馬から自転車をこいできたこともアリ、
ご飯が進んでライスをおかわり。
そのおかわりライスがなかなかでてこなくて、
早く来ないかなぁ
焼肉と言ったら白い飯だろうが。
という主人公のゴローちゃん気分を満喫（？）できました。
面白かったのは、
ふと隣の席を見ると、
若い男性のお客さんが同じくチャプチュを食べていて、
何とその手にはまさに『孤独のグルメ 新装版』が！
同じく聖地巡礼グルメツアーをしている人のようでした。
偶然にも同好の士を見つけたとあって、
「ひとりでまっ昼間に焼き肉なんて食うの初めてだ」
「川崎に焼き肉が似合うというということが今日よくわかったよ」
「まるで俺の体は製鉄所 胃はその溶鉱炉のようだ」
という『孤独のグルメ』名台詞集を大きな声でつぶやこうかと思いましたが、
やめました。
だって食事は孤独で豊かで静かでなければいけないですから。
ごちそうさまでした。
東京でしかできないことをひとつずつ減らしている最中です。
