明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

高山本線で高山へ行ってきました

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実は先日ちょろちょろっと一人旅をしてきました。
上の写真は富山駅
JRの乗り放題切符青春18きっぷを利用しての日本縦断一人旅でした。

しかし毎回思うんだけれどもこのネーミングってどうにかならんのか。
青春18切符
18歳以上が使える切符なのに、
これだと18歳までしか使えないような印象がありますよね。

ていうか何が青春やの。

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富山駅を入ったところに名物のますのすし屋があります。
この「源」という会社がまぁますのすしでは一番有名な会社ではあるのですが
味の方は「……(沈黙)。」 というのが地元民のおおよその評判です。
大手企業が大量生産や広告戦略にうつつを抜かして肝心の味については二の次になってしまうというのは
割とよくある話ですよね。

ただ最近は

「お前んとこぉ~お、富山県のぉ~お、ますの寿司の代表みたいな形になってしまっとるんやからぁ~あ、
…もうちょっと味の方もなんとかせーま」

という同業他社からの諫言もあり味も良くなっているという話も耳にします。
(※聞きかじりなので真偽の程は定かではございません)
そもそも富山県下には富山市内を中心に大小30社ほどのますのすし屋があり
それもけっこう作る所によって味が違うといいます。

食べ比べたことはないですが
市内を車で走っているとたまに見かける小さな家内制手工業的ますのすし屋さんは
なんだか美味しそうな気がします。

と、ここまでが富山県
ここからが今回の旅行の本番です。

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でーん。
富山駅からJR高山本線に乗って高山まで行きます。

この高山本線は岐阜駅から富山駅をつなぐ路線で
まあ高山を通る線路なので高山本線と名乗っているのでしょう。
看板にいつわりなし。

もう高山に行きたければ高山本線に乗ればいいし高山本線に乗れば高山に行けること間違いなし!
といった感じです。もしこの高山本線という名前で高山に行けなかったとしたらそのショックはでかい。

あとはこの列車に乗って揺られていれば
自動的に高山までつくのです(乗り換えはありますが)。

しかし途中に会社や住宅地や学校などもあって
富山駅からは通勤・通学で利用する人達の姿もありました。
写真に制服姿の高校生が写り込んでいるように平日の余暇を過ごしての旅行でした。

ビバ自由業!

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運転席のすぐ横に立てるようなスペースがあり
まっすぐ伸びる線路を真正面に見据えながら風景を楽しむことができます。

こうして進行方向を見るようにしていると
酔わないし疲れないのでいいですね。

おおよそ乗り物というものは自転車からロケットまで
自分の体をまっすぐ向けた方向に進んでいくものですから
電車に普通に座った時のように
自分の体の横方向に進んでいく乗り物というのは非常に珍しいものであると思います。

そしてハイハイに始まり二足歩行に進化していく人間の体の構造上、
やはり体の正面に重力加速を受けるのが最も耐えられると考えられます。
だって例えば小錦に思い切りぶつかられることを想像すると
横や後ろからぶつかられるよりやっぱり真正面からぶつかられたほうがなんぼかマシでしょう。

であるからして体の横方向にGのかかる
普通の電車の体勢は知らず知らずのうちに体にダメージを蓄積させているのです。きっと。
やはり電車もこのように行く先が見えるほうが気持ちいいです。
そして結構速く進むのでなかなか迫力があります。

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ちなみにこのスペースのすぐ左側にある運転席はこんな感じです。
左ハンドル。
外車ですね。

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途中謎の赤信号が出てしばらく止まったり。
基本的に山の中を突き進んでいきます。

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こんな感じで川と並走するように線路が引かれ
いい景色も楽しめます。

途中では何度かその川を渡る橋の上も通ったり。

電車の橋というのは自動車用の橋とは違ってすごく細いんですね。
要はレールの幅さえあれば電車は通れるわけですから。
車体全部の横幅よりも橋(レール)の幅のほうが狭いわけです。
だからレールの外側部分は、橋からはみ出て浮いているような状態で進行するんです。

それで電車の両端に立っていると、実際その足元には橋がなく、
電車の床を突き破れば足元の直下は崖下であり
自分は宙に浮いているという心もとない状況で電車は走っていくわけです。

この状態を大げさに言えばやじろべえが支点の左右に大きくはみ出ているような状態で
また小錦が出てきますがやはり小錦が20~30人いたと仮定して
それらが全員片側に寄りかかるとすると
一気に重心の傾いた電車が脱輪転落落下死亡してしまう恐れがあります。
決まり手は寄り切り。

という状態で窓から外を見るとまさに空中を直進しています。
眼下には30mほど下に川が流れていてその高さに背中が寒気が走り金玉がヒュッ☆彡とします。
いくら景色がいいとはいえこの時ばかりはさっさとこの細い橋を渡りきってしまうよう願います。
思いがけないところでジェットコースター的スリルを味わえました。
お得です。

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富山駅から1時間ほどの猪谷というなんとものどかな駅で乗り換え、

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富山駅で購入したますの寿司のおにぎりなんかで空腹を満たしていると(おいしかった)、

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砺波駅出発から約4時間!
高山駅に着きました!

鈍行列車を乗り継いでここまできただけでも
すでに何がしかの「やったった感」は生まれています。
青春18切符を使った旅行というのは鉄オタのやるものだと思っていたのですが
やってみるとこれが意外にも楽しい。

新幹線や飛行機を使ったときにはない達成感というか到達感がひしひしと感じられます。
実際飛行機なんて使うとほとんどワープですからね。
旅行の感慨というものはゆっくりと時間をかけてたどり着いてこそ味わえるものだったのです!(発見)

そしてこのとき改めて分かるのです。
青春18切符」とは何が青春か。

それは
交通手段の発達著しいこの現代に於いて
あえて鈍行列車を選んで旅をしようというその心持ち、覚悟、
また、それを楽しむ心の余裕、移りゆく車窓の景色を楽しむ感受性、車内でひとり物思いに耽る時間…。

非日常感や高揚感、胸の高鳴り、ドキドキ、わくわく。電車の振動、旅の疲れ、疲労感。
つまりそういうものをひっくるめた
「自分以外誰のものでもないこの実感。この感情」が、この切符のいう青春なのだ。なのです。

あえて言おう、旅とは青春であると!
旅とは青春であり、青春とは旅であると!
(握り拳を机に叩き付けながら)

と、JRさんサイドは言いたいわけですねきっと。

こうした感慨を抱くのも現実を離れ旅に出ているからこそ。
仕事や日常を離れたこの「思えば遠くへ来たもんだ」という感慨が旅の醍醐味であると言っていいと思います。
いいと思います。
いいと思いますが、
その感慨をしみじみと味わっていた
駅に着いたその瞬間、仕事の電話がかかってきて一気に現実に引き戻されました。

もうね…。
もう…もうね…。

まあ電話をかけてくる側にはこちらがどういう状況なのかということなどは当然把握できないわけですから
かけてくる方に悪気も罪もあろうはずがございません。
ございませんですけれども。正直に申し上げまして

人が旅行してる時に仕事の電話なんかかけてくるんじゃねえっっ!!!

という理不尽な思いもやはり胸に去来します。
だって興ざめだし、仕事のことが気になってもう旅行も青春もクソもございませんもの。

このような事態を避けるためには携帯電話の電波の届かない海外へ高飛びするより他ありませんが
しかし最近の携帯電話は海外でもそのまま使えてしまうらしく
前いた会社の先輩は海外旅行中でもやはり仕事の電話がかかってきてしまい
グアムの青い空の下受ける無遠慮な仕事の電話はテンションの下がること甚だしい上に
海外の場合「着信側」も電話料金を支払わなければならなかったらしく
その落胆たるやさぞかしだったろうと思います。

南無阿弥陀仏

熱弁したり諦念したりしてたら疲れたので高山での観光以降は稿を改めます。