明日はもうすこしマシにします

日記のブログです。ヤフーブログから引っ越したので過去記事には不具合があるかも(2019年10月)。見たり読んだりししたものや考えたりしたことを忘れないうちにメモっておこうというもの。ヤクルトファン。

『プロ野球感動名場面完全読本』(ニッポン放送編著/ベースボールマガジン社)感想

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ラジオ局ニッポン放送が行っているプロ野球中継番組『ショウアップナイター』。なんでも、今年は放送開始から50週年ということで、過去の名試合の実況を集めた本が売っていました。本屋で立ち読みしたところ面白かったので購入。ソフトカバーで1600円+税というのは正直高く感じますが、まぁ感じ感じ。なにが「感じ」なんだかわからないが…。

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中身としては、こんな感じで、まず名試合の名シーンの実況の文字起こし(書き起こし)が見開きであり、その後のページに、その試合がどんな試合だったかということが解説されています。写真は1993年のヤクルトスワローズ日本一決定の瞬間。

映像と一緒に聞くテレビの実況とは違い、ラジオの実況はそれだけで映像を描写しなければなりません。しかも生放送で、そこに現れる言葉というのは、当意即妙といいますか、それぞれに工夫をこらした内容で、読んでいて其の臨場感に胸が熱くなります。

ただ不満なのは、ヤクルト戦の実況が少なく、巨人戦の実況が多いということですね。(まあ、ラジオの実況って昔の地上波テレビみたいなもので、大体巨人戦しか中継しないのです/文化放送ライオンズナイターや広島RCCラジオは別)。

いつも野球を見るときは、CS放送フジテレビONE)が多いのですが、こうしてみると、職人芸とも言えるラジオアナウンサーの芸に酔いしれるというのも、たまにはいいかもしれません。

ときに、映像を見る以上に映像的に、熱気と臨場感たっぷりに、その場面を味わうことができることがありますから。この本には曲が違うので載っていませんでしたが、「ラジオの名実況」と聞いて思い出すのは以下のもの。ヤクルトスワローズ出身の米野智人選手がライオンズに移籍し、その後、出場機会を求めてキャッチャーから外野手にコンバートして苦労しながら一軍の試合に出場して、それでもスタメンではなく代打出場が多かったときの、米野がファルケンボーグから打ったときの、文化放送斉藤和巳アナウンサーのやつ。


打ち上げた!レフト行った!大きいぞ!レフト下がる!まだ下がる!伸びて行け!レフトが下がって!フェンスの手前!
はいったああああああああああああああああっ!米野ガッポォー!(泣)
ヒッ、移籍後初アーチがっ!ヒッ、ファルケンボーグ相手のっ!ヒッ、満塁ホームラアアアアァン!ヒッ、米野ホームィヒィィィン(泣)
ヒッ、逆転ダイオンズ! ヒッ、ごたいさあぁぁあふん・・・!ヒッ、移籍後初アーチがっ!ヒッ、ヤフージャパンドームでっ、ヒッ、繰り返してすいません
ヒッ、ファルケンボーグ相手のっ、ヒッ、満塁ホームラン!パ・リーグの内規では、ベンチの中に、みんなが下がって、ハイタッチしなければいけないんですが、
全員、そのルールを破って、ベンチの外!ハイタッチの嵐!
米野っ!1号満塁ホームラァァンっ!
・・・ごたいさんっ!ヒッ、ライオンズとうとう逆転です(泣)見たかこれが決意のコンバート!
工藤「・・・ふっふっふっふっふっふw」
プロ野球生命を賭しての、一振りだ!1号満塁ホームラン5対3ライオンズとうとう逆転!



(ラジオの実況をテレビの映像に合成した動画)

この本の中では、実況しながら感極まって号泣しながら実況してしまった松本秀夫アナウンサーが「泣くバカがどこにいる」と言われていたりしますが、それくらい、アナウンサーが職務を忘れて興奮してしまうような試合・実況のほうが、やはり聞く人の胸を打つものです。

来シーズンは少しラジオをヒイキしてみようかな。